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【開催レポート】ビジネスモデル創出体験ワークショップ「チームクラフト」

皆さんこんにちは!山口県中小企業団体中央会です。
私たちは事業者同士の連携を支援している経済団体です。

今回は、ビジネスモデル創出ワークショップ「チームクラフト」を2024年2月10日に初開催した様子をレポートします!


イベント概要

どのようなイベントなのかはこちらの募集ページをご覧ください。

企画した意図

中央会は、事業者同士が4社以上集まって組織する「組合」を支援する団体です。
私はその中でも、新しい組合を作っていくことを目標に活動しています。

これまで色々な事業者の方に組合制度をお伝えする機会はあったのですが、
「組合制度はわかったけれど、いまいち自分の事業にどうあてはまるのかがわからない」「イメージできない」と言われることが多々ありました。
組合を作った先の「未来」を見せることって難しいんですよね。

そこで、連携推進員の綿谷さん(後述)と相談し、
「チームを組むってこんな感じなんだ」「チームを組めばこんなことも可能となるんだ」ということを
身をもって「体験」してもらうためのワークショップを企画しました。

その名も「チームクラフト」。
(マインクラフトからイメージした単なる造語です)

スタートアップウィークエンドのような3日間拘束してがっつりとプランを検証して練りあげるイベントではなく、
あくまで1日で完結し、チームを組んでプランを練り上げることをゲーム感覚で体験してもらうことを重視して企画を考えました。

ビジネスモデル創出体験ワークショップ「チームクラフト」
<開催日時>令和6年2月10日(土)10:00~18:00
<開催場所>Shunan Innovators Hub Aratana(アラタナ)
<内容>
 1趣旨説明、講師・メンター紹介
 2ビジネスゲーム
 3チーム結成(マッチング­­­­­­)
 4チームでビジネスモデル創出体験(メンターによる伴走)
 5ビジネスプラン発表
 6講師・メンターによるトークセッション
 7講評
<主催>山口県中小企業団体中央会
<後援>山口県/周南市/徳山商工会議所/周南公立大学

イベントスタート

2月10日土曜日、朝10時よりイベントスタート!
思ったより多くの方にご参加いただき、会場が手狭になってしまいました。
ご参加いただいた皆様にはご迷惑をおかけしてすみません。。

会場は徳山駅前に誕生したコワーキングスペース「Shunan Innovators Hub Aratana(アラタナ)」
をお借りしました
司会の西村沙織さん・津原政志さんより、開催趣旨を説明いただきました

趣旨説明と、講師・メンターの紹介タイムに続いて、早速、参加者(希望者のみ)による1分間プレゼンに入りました。
今回、1分間プレゼンに参加頂いたのはなんと9名!(写真は一部です)

中国人のためのサービス
海のライドシェア
発酵マインドフルネス
車の還流型ビジネス
自動販売機を活用したマーケティング

1分間という限られた時間の中で、すでに事業化目前で温めているプラン、今後やってみたいプランを伝えて頂きました。
その後、プレゼンしていない人が共感したプランを選ぶ形でチームを組んでいきました。

残念ながら共感者が集まらなかったプランも・・・

そうして6チームが出来上がりました!
※本当は7チームできたのですが、運営側の都合で急遽6チームに編成することになりました。Nさんチーム、ごめんなさい!

貿易ゲーム

続いて、チームの結束力を高めるために「貿易ゲーム」を行いました。
貿易ゲームは自由貿易を疑似体験するゲーム。
資金(ハサミやコンパス)を多く持つ先進国、原材料(紙)を多く持つ発展途上国などのチームに分かれて
指定された図形を多く作って「世界銀行」でお金に変えて行くゲームです。

貿易ゲームの講師は株式会社Senjin Holdings 取締役 増田 陽さん

講師の増田さんは、講師メンター陣の中では最年少ですがwebマーケティングでの実績はすでに充分で、
取締役として関わった会社を6億で売却したなど、山口ではなかなかお会いすることもないような方です。
(地方創生支援で山口に来られてます)

「今日のすべての参加者から共感を得られるような圧倒的なプランでないと意味がない」
「ゲームであっても何としてでも勝ちに行け」
と皆を鼓舞する言葉はさすがです!

約50分間のゲームで100万円以上を稼いだチームが優勝となりました。
このゲームにチームで取り組んだことにより、チームビルディングが進んだのではないでしょうか。

至るところで交渉が行われました

チームでビジネスモデル創出体験

お昼を挟んで13時からは、いよいよチームごとにビジネスモデルを創出していきます。

チームごとに分かれてビジネスモデル創出体験がスタート

まずは各メンターがすべてのチームを一通り回ってアドバイスを実施。
その後は「メンター使いたい放題」の時間で、アドバイスが欲しいメンターを呼んでプランをブラッシュアップしていきます。

株式会社Senjin Holdings 取締役 増田 陽氏
一言で具体的なシーンを想像させること。どんなペインを解決するサービスなのかを突き詰めることが重要と語る増田さん
アウトドアスポーツやまぐち協同組合 理事長 三由 野氏
自身も多くのピッチ大会に出場されており、決められた時間内に熱意を詰め込むプレゼン法を伝授!
ピスク株式会社 代表取締役 大草 快貴氏
メンタータイムになると表情が一変!一言で刺さるプランを練り上げる過程において、とにかく
熱い指導をいただきました
やまぐちシードル 代表 原田 尚美氏
阿東で地域課題に取り組まれている経験に基づいた問いかけで、皆の意見を引き出されます。
柔らかな雰囲気が素敵!
合同会社アクト・スリー  綿谷 孝司氏(組合制度を広める連携推進員としても活動中)
エフェクチュエーションの手法を紹介しながら、皆のリソースを出し合い、出来る範囲からまずは実行してみることが大切と語る綿谷さん
はまなか中小企業診断士事務所  濵中 辰夫氏(組合制度を広める連携推進員としても活動中)
前職での創業者支援の経験を基に、診断士としても的確なアドバイスで
アイデアをブラッシュアップされていきます

メンタータイムの3時間を通じて、どのメンターも言葉は違えど、
「たった一人のペルソナを想定し、その人に深く深く刺さるサービスを考えること」
「一言で惹きつけられる言葉を見つけること」
に重点を置いてアドバイスされていた点が印象的でした。

ビジネスプラン発表

いよいよ16時から、ビジネスプラン発表を行いました。
今回の趣旨はあくまでもビジネスモデルの創出体験ゲーム。
しかし!
講評者は各方面でご活躍の凄い面々の方々にお揃い頂きました。

社会起業大学 学長 林 浩喜氏
日本初のベーグル専門店“BAGEL&BAGEL”を創業され、今では社会起業家の育成に力を入れる凄い方。講評では、各プランの良いところをしっかりと見出していただきました。
株式会社エムビーエス 代表取締役 山本 貴士氏
創業から一気に上場へと上り詰めた山口県を代表するベンチャー企業の経営者であり、業界の革命児。時にユーモアを交えながら、真剣に講評いただきました。
周南市職員 赤松 透氏
全国に21名しかいない国土交通省PPPサポーターのひとり。スーパー行政マン。行政の立場を踏まえながら、多くの知見を交えて講評いただきました。

このような講評者を前に、いよいよチームごとのプランの発表です!

<結成チーム紹介>
①チーム発酵ランド
②チーム菊水丸
③チームまぐ
④チーム中国
⑤チームドラゴン
⑥チームオフリバ

持ち時間は各チーム5分間。
チームリーダーが前に登壇し、スライドを用いながら発表します。

発表後は、講評者の3名それぞれから感想や質問、アドバイスを頂きました。
はじめの1分間プレゼンから内容が大きく変わったプラン、深化したプランなど様々。
各チームが発表された内容には個別具体的な内容が含まれているためここでは詳しく述べませんが、気になる方は最後に載せているyoutubeをご覧くださいね。(プラン発表以降の部分をライブ配信しました)

トークセッション

審査結果を待つ間、講師・メンターによるトークセッションが行われました。

ラジオパーソナリティとしても活躍する司会の西村さんが、皆さんから意見を引き出します

今日の感想は?

  • 6チームすべてに本気で関わったからとても疲れた!(大草さん)

  • ビジネスアイデアのフィードバックをする機会は多いが、今日はセンスが良いアイデアが多く、話していて楽しかった。一人の人に刺さるアイデアが大切だと伝えていった。(増田さん)

  • 協同組合は仲間づくりに良い組織。集った方々のファンを、足し算でなく掛け合わすことができるということを伝えていった(協同組合を実際に運営している三由さん)

役割分担の大切さは?

  • 特に初期の場合はどの事業に注力するかを見極め、だれが何をするのかの配置と、どの程度のリソースをかけるのかを見極めることが大切(増田さん)

「ローカルならではのチームづくり」に必要なものは?

  • 阿東地域の女性で構成する任意団体の会長をしているが、会長である自分だけが一人で引っ張るのではなく、メンバーそれぞれが得意なことで会長をサポートしあい、共通目標に向かって進んでいる(原田さん)

  • チームを巻き込むには、まずはお互いが知り合うことが重要。(上記を受けて)原田さんはそれができているから成功しているのでは。今日は即席チームだったので、お互いを知り合う部分ができずプラン作りに終始していた感は否めない(三由さん)

  • アイデアやサービスはどんどん変わっていくもの。価値観は同じで、一緒に代わっていける仲間が良い仲間(大草さん)

  • 地元愛はチームの馬力になり得る。そういった意味ではローカルのチームビルディングは面白い(増田さん)

講評(審査結果発表)

トークセッション終了後、審査結果が発表されました。

今回発表された6チームのプランは、一日で考えついたものから、すでに事業化目前もしくは試験的にミニマムで事業を実施されているものまで様々でした。

どのプランも甲乙つけがたい!

このような中で、自身もかつてビジネスプランコンテストに出場したことが事業拡大の転機となった経験を持つエムビーエスの山本社長からは、
「審査なんてこの場を締めくくるためのパフォーマンスに過ぎず、審査基準はあいまいで決してプランに優劣があるわけでなく、何も意味をなさない」と前置きを頂いたのち、
以下のチームがグランプリに選ばれました。

チーム菊水丸(探求塾)と審査員の皆さん

グランプリに選ばれたのは、「チーム菊水丸(探求塾)」。
高校生が実社会の中で実践的に学べる場を作っていくという、「探求的な学びのプログラムの提供」事業です。
高校生の学びの場だけでなく、企業の従業員教育という目線からも事業化の可能性があると評価されました。

このチームは、グランプリと「山本賞」のダブル受賞となりました。

続いて、社会起業大学 林先生の「林賞」は「チームまぐ」が受賞。

いつもの公園にリヤカーでの移動式体験教室がやってくるというプラン

周南市(国土交通省PPPサポーター)赤松さんの「赤松賞」は「チームドラゴン」に決定。

柳井市でインバウンド向けの宿(体験プラン付き)を運営するプラン

これにて、すべてのプログラムが終了となりました。

引き続き同じ会場で懇親会が行われ、参加者同士の貴重な交流の場となりました。

食事とドリンクは「ア・トリエ」さんにご提供いただきました

最後に

チーム作りをゲーム感覚で体験していただこうと初めて企画した今回のイベント。

  • チームを組むにはまずは相手との徹底的な対話が必要であること。

  • プロセスは違えど理念が共通する場合は同じチームでやっていけるということ。

  • チームで取り組めば実現可能性が大きく広がること。

これらを一日を通じて体験いただけたのではないかと思います。
メンターの方々の熱意ある指導と参加者の皆様の熱量は凄まじく、参加された皆様にはおおむね満足頂けたのではないでしょうか。

ただし運営側には多くの課題もあり、反省しつつ次回も開催できるようにしてきたいです。

最後に、運営にご協力頂き一緒にイベントを盛り上げていただいた皆様、講師メンター講評者の皆様、参加者の皆様、本当にありがとうございました!

皆さんの会社のリンクを貼ってご紹介させていただきます。

トークセッション以降の動画はこちらです。

【山口県中小企業団体中央会】
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