第二幕#サバイバル日記inベトナム⑬
お前が何か望めば、宇宙のすべてが協力して、それが実現するように助けてくれる
-『アルケミスト 夢を旅した少年』パウロ・コエーリョ
出だしがちょっとスピリチュアルっぽくなりますが、わたしはけっこう「運」とか「縁」、「流れ」みたいなものはあると思っています。
わたしは日本語教師になる以前、一般事務として会社勤めをしていました。海外へも行ってみたかったし、何か一つ専門的なスキルを身につけたいと思ってのことでしたが、実はその頃バセドウ病を患っていたことから安定した環境を捨てることがほんとうにいいのか悩んでいました。働きながら420時間の養成講座は始めていたのですが、その頃も通院を続けていたことから海外で働こうと思ってもまず面接に通らないのでは?と面接を受ける前から不安を感じていました。
しかし、あるとき「多少リスクがあっても、自分の休みや給料が削れても、帰国して通院しながら頑張ればいい!」と決意した直後に、養成講座で知り合った学校関係者の方から声をかけていただき、現状をすなおに伝えたところ「ベトナムで働いていいよ」と言ってもらうことができました。
ベトナムの病院ではわたしが飲んでいた薬を扱っていなかったこと、血液検査の結果出て数値によって薬の量を決めることから、3か月に一度は帰国して治療しながらでしたが、ベトナムで働くことが叶いました。
冒頭で引用した『アルケミスト』の一節にある”お前が望めば”という言葉。これは「○○ならいいのにな~」「○○たらいいな~」ということではなくて、「わたしは絶対こうする!」という”覚悟を決めれば”という意味だと思います。たとえばリスクも覚悟の上で、強い決意をしたとき、それが叶う方向に物事が進むのではないでしょうか。
で。なぜ今こんなことを書いているかと言うと、また一つ決めなければならないことがあったからです。フィリピン行きをやめて、数年単位でベトナムに残るー
平時であれば、生活環境を変えて挑戦したい!という気持ちを押し通すことができますが、いつまで続くかわからない世界規模の危機に、自分の都合だけで無茶はできないと思いました。そもそもフィリピンに行って無理やり英語環境を作ってサバイバルしてしまえっと考えていたので、最初は自分の力だけで生活を安定させられないことがはっきりしているからです。
それなら、職場が新しくなっても生活に慣れている場所にいて、その余裕を英語・ベトナム語の学習にあてればいい。日本語の授業だけをするのではなく、学校運営などに関わることができる職場を探せば、今後できることの幅も広げられます。
実は、一人になってみて、ベトナム生活に慣れたつもりでわかってないことが多かったり、ベトナム語もぜんぜん使いこなせてないことに気づいて、なんだか中途半端だなと思ってしまったこと。自粛中にZoomで学生たちと話すうちにも、ここで何かもっとできることあるんじゃないのか。と思ったことも理由にあります。前の職場にいたときは、売り上げにつながらないことをやって楽しんでる場合じゃないでしょ、みたいな圧力があって自由にできなくて消化不良だった部分もあったりします。
正直、せっかく内定をもらった数日後に世界がひっくりかえったことはショックで、フィリピンが遠のいてからしばらくは英語の勉強すらできなくなったほどです。それに準備をきちんとしないと不安な小心者のわたしは「どうにでもなるよ~HAHA」とは構えられないけど、こうなったらベトナム生活の第二幕をもっと実りあるものにしたいと思います。
そんなわけで、再び就職活動中です。いいご縁がありますように。
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今日の見出し写真は、メコンデルタの観光地でワニ釣り(エサやり)してる様子です。ワニの口の中は黄色!
口を開けて何か待つだけじゃなくて、自分からいかないとですねぇ。