目的地に着くまで#ベトナム
ベトナムのタクシー運転手はおしゃべり好きな人が多いです。これは世界中でそうじゃないかと思いますが、一日中一人で車を運転していたら誰かと話したくなって当然ですね。でも、日本人と違うのは、ベトナム人の運転手は、ほんのちょっとわかる程度の英語や日本語力でも果敢に話しかけてくることです。
ある日の会話
運転手「ニホンジン?」
Chun「ヤー(Da)←ベトナム語のYes」
運転手「コンニチハ!カワサキ!グッグッ!(Kawasaki Good)」
Chun「オ~、カムオン(Oh~Cam on~)←ベトナム語のありがとう」
バイク天国ベトナムではスズキ・カワサキ・ヤマハ・ホンダなど、とりあえずバイクのメーカーを連呼するあるある
べつの日の会話
運転手「アーユージャパニッ?(Are you Japanese?)」
Chun「Yes」
運転手「マイシーターボーイフレンジャパニッ!(My ***boyfriend** Japanese)」
Chun「???」え?この人(=男)にボーイフレンドいるの?いきなりのカミングアウト?
運転手「ドゥーユーアンダスタン?(Do you understand?)」
Chun「No…」
運転手「Oh~~」
Chun「Anh co ban nguoi Nhat khong?〈日本人の友達がいるの?〉」
運転手「Da,Ban Trai cua em gai la nguoi Nhat(妹の彼氏が日本人)」
Chun「A~hieu roi(あ~わかった)」
彼が言ったのはたぶん「My sister’s boyfriend is Japanese.」
ベトナム人の英語発音は語中の「c」や「s」が抜けてt、「k」や「t」がめちゃめちゃつまる独特の発音。それにベトナムはフランスの影響からアルファベットは「アーベーセー」で読むのもポイント。そもそも英語力が低いわたしにはまったく聞き取れません。
Facebookは「フェイブッ」、Pasteur通りは「パッター」、vitaminCは「バイタミンセー」
ベトナムは親日国なので「日本が好き」「日本へ行ったことがある」「家族の○○が日本にいる」と話す運転手がよくいます。また、最近はgrabを使うので名前からおよそ日本人だとわかるようで、まず「日本人か?」と聞かれます。流しのタクシーを拾っていた頃はよく「韓国人か?」「中国人か?」と聞かれましたが、最近はあまり言われなくなりました。
ちなみに「○○人か?」という質問はコロナ以前からあったので、感染を怖れて聞くというよりは話題の切り口なだけだと思います。しかし、以前から「日本はいい国だ!中国人だったら乗せないよ!」という人もまれにいます。日本人向けのサービストークのつもりなのか、本当に中国人嫌いなのかはよくわかりませんが、どうやら反中感情を持つ人はけっこういるようで、比べられると若干いたたまれない気持ちにはなります。
よくガイドブックなどで、日本人と見るとぼったくるとか遠回りするなんてことも書かれますが、grabや有名なタクシー会社(vinasumやMailinh)を利用すればそんなにガチガチに構えないでも大丈夫だと思います。ただし、空港から市内に出るタクシーは旅行者目当ての不正なタクシーもいるので、空港からの移動時は特に注意が必要です。もちろん、市内の移動でも自分でしっかり目的地を把握して、忘れ物をしないといった最低限の自己防衛は必要です。でも、運転手たちは本当におしゃべりしたい人がほとんどなので、騙されるかも!と身構えるばかりじゃなく異文化交流を楽しんでほしいなと思います。
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今日の見出し写真はホーチミン市の観光名所「サイゴン大教会」です。これはわたしがベトナムに来て間もないころに撮ったのですが、今は修繕中で全体がきれいに見えません。2020年に終わる予定となっていましたがいつ終わるんでしょう?