結婚式に来なかった親戚が残した遺言

私の結婚式の時の話です。主人の方の親戚が来れない人がいるというのを聞きました。その時、特に何も思いませんでした。用事があるのかなぐらいにしか思ってませんでした。結婚してよく話を聞くと主人の父と母と喧嘩をした。だから、家にも顔を見せない。結婚式はもちろんお祝いなどももらっていないとのことでした。
私は、結婚して主人の実家の隣に住むことになりました。隣といってもお風呂やトイレなど全て別でもともとあった小屋を少しリフォームして住まわせてもらっていました。母屋の方には主人のおばあちゃんもいて、喧嘩をしているのはそのおばあちゃんの娘だということがわかりました。ある日、家にいるとおばあちゃんを迎えに来たという人とすれ違いました。私が見た姿は陰で、メガネをかけた人でした。誰なんだろうと思い聞いてみると、主人のいとこだそうです。私は会釈だけし、特に話もすることなくすれ違ったので喧嘩をしている人の息子だということは後からわかりました。その息子さんには、お姉さんがいるようです。主人の父は、そこの兄弟をとてもよくかわいがっていたようです。県外に出たお姉ちゃんの所に会いに行ったり、大学生になった時には、お祝いで旅行プレゼントしたり、とても仲良くしていたようです。こじれた原因はわかりませんが、おばあちゃんを介しての行き違いなど細かいことが積み重なったようです。
そんなある日主人の父のお姉さんの娘
以下リカコと呼びます。
リカコ さんから連絡をもらったとのことでした。私は、リカコさんに会ったこともなかったのでこちらに来られるということでご挨拶がてら顔をのぞきました。 リカコ さんが帰った後、話を聞くと リカコ さんは重い病気にかかっている。今、治療しているため仕事を休んでいるなどということを聞きました。おばあちゃんが施設にいてなかなか会えないので会いに来たとのことでした。それから年に数回リカコさんは家に遊びに来るようになりました。私も子供を産んで育休だったこともあり、お食事に行ったりお墓参りに行ったり、近くの無添加のお店に連れて行ってあげたりなどしました。子供が好きだったこともあり、うちの子ともよく遊んでくれました。
そんなある日お母さんからリカコさんに結婚したい人がいるということを聞きました。ご病気だということも聞いていたので残りの人生いい人と出会えて良かったなと思いました。
ところが結婚は、親に反対されているとのことでした。
親に結婚の報告をしに行ったら門前払いされ、もう家に帰ってくるなと言われたとのことです。それから数日後、実家に置いていた荷物や リカコ さんがお母さんやお父さんにあげたプレゼントなどすべてを送り返されていたようです。
リカコさんのお母さんを怒らせたのでそういうことになったようですが、話を聞いていてとても不憫に思いました。
クリスマスやお誕生日には、贈り物をしたそうですが全部返却。電話をしてもかんどうしたやつの贈り物を家に入れるか!と怒られたそうです。
それから半年ぐらい経った時です。病気がもっと悪化して危険な状態ということを聞かされました。数ヶ月前に家に来た時は、副作用もあるけど何とかやっているとのことだったのでとてもびっくりしました。
そんなとき、おばあちゃんが亡くなりました。
リカコさんもおばあちゃんの元へ駆けつけてくれました。
おばあちゃん子だったリカコさんは、昔の写真を持ってきてくれていろいろな話を教えてくれました。
その後、どんどん具合が悪くなり、もう危ないかもしれないと聞かされました。セカンドオピニオンや、食べ物など様々な事をしてきたけど神様は病気をどんどん悪化させました。

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