「1票」への思いは? 求む!あなたのキャッチコピー~3月は広島市議・広島県議補選~
あなたの1票への思いを「キャッチコピー」にしてみませんか。3月に広島市議と広島県議の補欠選挙があります。元国会議員の河井克行・案里夫妻による大規模な買収事件をきっかけに、それぞれ1人の議員が辞職したためです。有権者の政治家への信頼を揺るがした前代未聞の不祥事でした。この補欠選挙に、キャッチコピーを付けるとしたら―。皆さんの思いを自由に表現した提案をお待ちしています。
3月の補欠選挙は2つあります。広島市議選は安芸区選挙区(3月11日告示、20日投開票)、広島県議選は府中市・神石郡選挙区(3月18日告示、27日投開票)。どちらも、2019年7月の参院選広島選挙区を舞台に起きた大規模な買収事件で、河井夫妻から現金を受け取った市議と県議が今年2月に自ら職を辞したために行われます。
昨年4月には、事件で有罪判決を受け、当選無効となった案里元参院議員の後任を決める参院広島選挙区の再選挙がありました。この時、ネットで話題となったのが、広島県選管の「だまっとれん。」というキャッチコピー。会員制交流サイト(SNS)などで「県民の思いを代弁している」などと共感する声が相次ぎました。
ただ、再選挙の投票率は過去2番目に低い33・61%でした。短期決戦となる今回の補欠選挙は、まだ誰が立候補するかといった具体的な構図は固まっていません。投開票日までの時間が短いからこそ、市民に広く関心を持ってもらいたい。政治を前向きに捉え直す機会にしたい。そんな思いから、「みんなの政治」取材班はキャッチコピーを募ることにしました。
補欠選挙で有権者は何を望み、どんな思いで1票を投じようとしているのでしょう。取材班はスケッチブックを手に、実際に選挙がある広島市安芸区と府中市を歩き、住民にキャッチコピーを考えてほしいとお願いしてみました。
みなさん、頭を悩ませながらも返ってきたフレーズはこんな感じでした。
「再スタート」
「人まかせじゃいけない」
「せめてクリーンな選挙」
「今度こそ」
「信じたい」
「行動があるから結果がある!」
それぞれの思いが、まっすぐに伝わる言葉ばかりですね。
「オープン」と掲げたのは、安芸区の会社員宮本浩太朗さん(38)。事件に関わったのに説明責任が不十分な地方議員を念頭に「包み隠さず自らをさらけだす候補者に出てきてほしいです。有権者も目を見開いて、候補者を見ていこう」との思いを込めたそうです。
府中市の会社員河村昌子さん(49)は「ちりつも」と書き込みました。えっ、ちりつもって何だろう―。
「『自分の1票では何も変わらない』と思っている人が多いと感じます。ちりも積もれば山となる。みんなの1票で生活は変わると思うんです」
今月に入り、広島市議会と県議会では計7人の議員が次々と辞職しました。きっかけは、河井夫妻からお金を受け取った議員に対し、市民代表でつくる検察審査会が「起訴すべきだ」と議決したこと。民意が政治の腐敗に「ノー」を突き付けた格好です。
その結果、補欠選挙のある市議と県議の2人を除いて、残りの5人は公職選挙法の決まりで欠員のまま。すなわち、議席に「穴」が空いた状態となっています。広島の政治はいま、異常事態が続いています。
「みんなの政治」取材班は、私たちの1票には価値があると考えています。大事な選挙のこと、一緒に考えてみませんか。