
【中学受験】TOMAS中学入試最新分析報告会(2025年2月)
毎年、各塾のトップを切って開催されるTomasの2025年の入試の振り返りのイベントに参加しました。
過去に、サピックスと早稲アカ、日能研と参加させていただいたので、今年はその辺りはスキップするつもりだったので、Tomasは初めてです。
参加する前は、入試傾向の分析などがメインで報告されるのかなと思ったのですが、それは前半で、おなじみの森上先生とTomasの先生との対話形式での説明でカバーされていたのですが、むしろ、メインは後半のTomasに通っていた今年の難関中学に合格した生徒と保護者(5組)のインタビューでした。
そういう形式であることはわかっていたのですが、むしろ、後半がメインであることを参加して初めて知りました。
そして、この入試分析報告会は、その部分だけでもものすごく重要だなと思い、かつ、子供と一緒に来ればよかったと反省しました。
他の塾のイベントは、正直、子供が参加してもあまり面白くないし、息子氏とかが参加したらすぐに帰ると言い出すか、寝だすような感じの保護者向けの説明なのですが、Tomasは実際に合格した6年生が臨場感をもって語る全然別物のイベントでした。
来年は参加する予定はないですが、もし機会がある方がいらっしゃれば、お子さんと一緒に参加されることをお勧めします。
2025年入試傾向
森上さんが全体の説明をしていく形式です。
正直、あらゆるメディアや模試の状況を確認していると、そこまでWhat's newはない話でした。
概要は以下の通り。
全体の志願者動向は高止まり。高い受験率。15.2%。神奈川、千葉、埼玉などは人口が減っているが、東京は6年生数は減っていないのが要因。
高校への学費支援が東京以外でも決まったので、高原状態が続くと予想される。
入試問題は難しい問題はこれ以上のレベルは出ないのではないか、という所で高止まりしており、かなり難問が出ている状況。このレベルもそのままではないか。
埼玉入試:開智所沢の旋風。一つの試験で併願が可能な受けやすい受験制度が人気。倍率は併願受験なので、2倍を増えることはない。
千葉入試:埼玉と異なり、実質倍率が高い。東京から行く人もいるし、千葉の人もいる。進学前提が多い。
2月1日男子:慶応普通部の志望者2割程度増。これまで入試情報があまり公開されておらず関係者優先と思われていたのを全部公開したのが安心感につながったのではないか。麻布、駒場東邦などは減った。受験者数は、開成、麻布、早稲田、だったのが、今回は開成、早稲田、麻布になった。本郷が増。都市大も増。日本学園は明治大学付属で増。
2月1日女子:来年はサンデーショック。難関層は全体的に減少。絞られてきている。フェリスは減少。吉祥女子、鴎友、洗足も難関校として定着し、減。
共学校が厳しい。渋々の特に女子。女子の難関校とは違う状況。広尾、三田国際科学などの女子が大変。世田谷区の学校は人気が出る。広尾学園は受験者数が継続的に増。
付属校は人気。特に、早実。早大院は減ったが。立教系も人気。
午後入試は約7割が受験。都市大や広尾など午後をやっているところは継続的に人気。男子は、巣鴨、世田谷などが御三家の午後で安定増。女子は跡見など伝統校、中堅校は午後入試のところで増えている。
2月2日:聖光、栄光、本郷、城北が人気。女子は、前は白百合がトップだったが、今は豊島岡女子。話題だった豊島岡女子の英語入試は実質6名のみ。青山学院がプチサンデーショックで変化あり。日本学園は場所がいいので、明大明治の本校よりも人気が出るかも。
2月3日:浅野が募集人員を減らした。国立系はシンプルな問題を出す傾向を継続。
2026年以降の注目点:女子学院、東洋英和、立教女子、フェリス、香蘭が2月2日へ。サンデーチャンスと言いつつ、今までは豊島岡や渋々と被るので、微妙、どのように影響するかはっきりせず。高大連携は今のところは新しいものはない。芝浦工大が3科入試を4科に。明星institutionが新設され、シンガポールの高校のような感じにしたいという思いがある模様。
合格した生徒及び保護者へのインタビュー
このコンテンツが秀逸でした。
いわゆる成功したことだけではなくて、そこに行くまでの苦労や失敗、親子関係で気を使ったところなど、赤裸々にライブで話されるので、かつ、Tomasの誘導質問にもめげず、空気を少しも読まない感じでのまだ幼さの残る6年生の発言など。
正直、今、5年生の子供を持つ親としては、あの壇上に登っている子供及び保護者様のように、一年後、成長できているのか、非常に不安を覚えるほど、堂々としていて、合格したからなのか、あるいは、あのような方々が合格するのか、両方なのか、よくわからなかったですが、非常に神々しく見えました。
精神的にも数段成長しないといけないし、もしかすると、これが終わった一年後には、あれぐらい精神的に成長しているのかもと思うと、不安と期待が同時に渦を巻いて、壇上の発言が津波のように自分に体当たりしてくるような、強烈なライブインタビューの時間でした。
5組×10分ほどだったと思いますが、もっと聞いてみたかったです。
細かいことはあまり書きませんが、個人的に、参考になったのは以下のポイントです。
2月1日の午前午後入試を受けるかどうかを悩んだので、事前に、模試で午前午後を体験しておいて、どのように作用するか確認しておいた。どうしても、午後集中ができずあまりいい成績がとれなかったので、2月2日以降に差し障る可能性が高いと思って、午後入試の受験はやめておいた。(たまたまかもしれませんが、登壇されたいた方はあまり午後入試を受けていませんでした。最上位だからかもしれませんが。)
過去問は6年生の春ごろから開始するのがベスト、遅くとも夏休みには開始。8月頃から開始していたお子さんは、時間がなくなって、直前まで過去問を解いていて、焦った。(筑駒に合格した方は4年生に最初に過去問に触れて、5年生の後半から本格的に対応したと。。早期にカリキュラムを終えることでこのような対応が可能になるというTomasの宣伝ではあるものの、やはり先取りは有利ですよね。。)
12月の西大和や海陽学園の受験は、早期の入試の緊張感を高めるのによくて、また、東京での受験が可能なので負担が少ない。一方で、落ちると精神的にまだ強くない小学生にはマイナスに働くので、よくよく考える必要あり。(埼玉や千葉に実際通う可能性が少ないのであれば、試験慣れのために12月に東京でというのは確かにいいかもですね。)
直前期は学校を休ませるにしても、生活リズムをどのように保てるかが重要で、早起きや自習室の活用など、あらゆることに気を遣う。(これは本当に失敗しないためにどうするか考えないといけないですね。。)
また、配布された資料の中に、Tomasの難関中学を中心に合格した人たちのコメントと、その人がどこに合格したのか、どこの小学校なのかというものがあり、昔はこういうのはバンバン、個人情報も気にせずあったのに、この時代には珍しい資料が入っていました。
おそらく、合格者の一部なのですが、個人的にはこれが一番興味深く、例えば、たまたまですが、そのビラに載っていた方々の約20%は、なんらかの選抜試験を受けないと入れない小学校出身で、こんなにも東京周辺では小学校受験をして、かつ、中学校受験も対応しているのかと驚くとともに、小学校受験もあながち無意味ではなく、こういう家庭環境の子供たちとともに、小学校でも切磋琢磨しているんだろうなというのを感じて、改めて、地方とは違う実態を目の当たりにしました。
また、出身小学校からすると大体のお住まいがわかるので、その方々の受験先を見ていると、やはり地域による志望される学校に違いがあって、特に、併願をどうしようかというところで非常に参考になりました。
よく、サピックスの資料などで、第一志望が●●中の人は、併願はXX中というようなデータがあるのですが、正直、それよりも現実的に通えるのか、通っている人がいるのかというデータが重要で、一部の中学校は、中学校自体がそういうデータを出しているところもありますが、併願との関係で、地域の特性を見ることができるものはあまりなかったので、N数は少なくてもこれは興味深い資料でした。
また、進学校だけ、あるいは、合格校すべてのカウントを各塾は出していることが多いので、どこの行く人が、どこに合格しているのかがよくわからないのですが、これも非常に参考になるデータです。
驚いたのは、開成と聖光学院の両方に合格していて、どうも聖光学院に進学しようとしている生徒さんの例が載っていたこと。(おそらく、一番上に書かれている学校が進学校だと理解すると)
なぜ驚いたかというと、どう考えても、その方の小学校の位置からすると、開成の方が30分ぐらい近いのですが、それでも聖光学院を選んでいたからです。
それぞれのお子さんやご家庭の都合(もしかすると、この後引っ越しとか)があるのかもしれませんが、そういう感じで判断されているご家庭もあるんだというのを改めて理解しました。
N数がいかんせん少ないですが、非常に実りのある入試分析報告会でしたし、改めてですが、子供と一緒に参加すればよかったと後悔しました。
以 上