※ネタバレなし ONEOKROCK 2023 LUXURYDISEASEJAPANTOUR 名古屋公演2日目 レポ
フルキャパのバンテリンドーム。
会場に入った瞬間に感じた熱気は、体の中に潜んでいた感覚を呼び覚ましてくれるようだった。
「あの日」 までは当たり前だと思っていたもの全てをゼロ距離で感じることはこんなにも幸せなことだったんだよ、とあの会場が教えてくれているようだった。
ライブが始まると高揚が瞬く間に充満し、ONE OK ROCK と OORer、お互いがお互いを昂らせていきボルテージはMAXに。それは、先が見えなかったこの期間を共に乗り越えたという事実と自信。そういった、目には見えない愛の相乗効果によるものだったのだろう。
名目上は新作アルバムのツアーであったが、過去曲も披露してくれた。十数年前に書かれたリリックが今重みを増すのは、ONE OK ROCKが真っ直ぐに進んできた歴史故だ。
TakaのMCが忘れられない。
広い空間に静寂が広がり、5万人もの人が耳を傾ける。Takaは確かな言葉で暖かく包み込んでくれた。
空白の3年間に、時に刃を向けられても決して止まることなく進み続け、存在の重みを増したONE OK ROCK。まさに、彼らの生き様こそ「結び目を解く愛」だと思う。
アンコール前のアンサイズニアコールが復活したのは感慨深かった。聴こえてくる数秒しかないあのワンフレーズは、心の中で何度も反芻して、体に染み込んでいくのを感じた。その行き場のない感情は涙として溢れ出した。
ONE OK ROCK にも OORer にもそれぞれの色んな選択があり、愛の過程があり、そのたった1つの結果である交わりがあの会場だった。あの公演だった。あまりに尊く、眩しい時間だった。
彼らの足跡を追いたい。彼らが魅せる景色を忘れずにいたい。このバンドに一生着いて行こう、改めてそう思わざるを得なかった。
やっとここまできた。時間はかかったけど、確実に距離は縮まった。
厚い雲は通り過ぎた。快晴まで、あと少し。
2023年も、出会えた仲間と共に愛を唄いたい。