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「自閉症の子の困ってること」に魔法をかける【SPELL】
「〜に魔法をかける」は 英語で”cast a spell on 〜”
私は、アスペルガーの息子の母として息子の日々の「困った」に向き合ったり、時には支援者として相談をうけたりする時に大切にしている理念があります。
それは、イギリスの自閉症協会の基本理念である【SPELL】。これは、5つの支援要素の頭文字なんです。
このSPELLの5要素を元に考えると、まるで魔法をかけたように困った事へのアプローチの方法が見えてくる事が多いんです♪
◆Structure 構造化◆
● 見通しを立てやすい一貫性のある環境づくり
● 明確な指導や支援方法で、自閉症の子供の不安を取り除く必要性
● 視覚支援や子供が理解しやすいスケジュールや手順の提示
◆Positive 肯定的な関わり◆
●「これで大丈夫」「この方法ならできる!」といった子供の自信や自己肯定感を高める関わり
●「廊下を走らない!」「ふざけるな!」といった否定語ではなく、「廊下は歩きましょう」「今は、黙って人の話しに耳を傾けましょう」といった肯定的かつ具体的な声掛け
● 出来なかった時に「罰」を与えるのではなく、出来た時に「褒める」や、「大人が求めている行動」を子供にわかる方法で提示しスモールステップで少しづつ「できる」を増やす関わり
◆Empathy 共感◆
● 子供の立場に立った理解、子供の気持ちに寄り添うことの大切さ
● 子供から見えている世界や独特な視点に寄り添う事を大切にした関わり
● 自閉症の特性を理解しようとする以上に、「その子」自身を知ろうとする姿勢
◆Low arousal 低興奮・低刺激◆
● ストレスの少ない環境作り(視覚の刺激や音の刺激を少なくした環境。室温&湿度の見直し。においがきつくない・混ざり合わない環境。人混みを避ける等)
● 子供の感覚の問題に寄り添った日常の見直しや関わり方(服の素材、声掛けの声のトーン、イヤマフの使用、睡眠を促す環境やスケジュールの見直しなど)
● 疲れやすい特性を考えて、こまめに休憩を取り入れたスケジュール作り
● スヌーズレンルームや個別のテントなどのプラーベートスペースの利用
◆Link 連携◆
● 家庭・学校・医療・福祉・その他の地域の支援関係者、関係施設との連携
● 親御さん・学校の先生が、一人で抱え込み過ぎないような支援体制づくり
● 子供を混乱させたり、不安にさせないような、チームでの一貫した関わりの大切さ(指導・支援が一貫していないと子供は混乱します)
支援の方法を考えたり、困った状況を見直す時に、この5つの要素に基づいて私は考えるようにしまいます。そうすると、見落としていたことや、新たなアプローチの仕方などを見つけやすくなるんですよね。
これって多分、自閉症のお子さん以外にも有効な方法でもあると思うので、「この困った状況、どうすればよくなるかなぁ~」って考える時のヒントにぜひぜひ「魔法をかけるSPELL」、活用してみてください♪
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