穴凹ボコボコ埼玉編
はじめての方、はじめまして。お馴染みの方、こんにちは。
ポケモンと旅する癒し系スライドショー作家のCHテイルズです。
前回の記事で予告した通り、今日も、ポケモンたちと旅した撮影ポイントの一つで穴凹だらけのポイントを紹介します。それは埼玉県比企郡吉身町にある「吉見百穴」という遺跡です。ちなみに、この場所は国指定史跡ということもあって、比較的有名なポイントです。
さて、穴凹には、天然物と人工のものとがありますが、ここは、もちろん人工の穴凹。人工の穴というと、概ね、トンネル(通行目的)、採掘場(炭鉱など)、遺跡(お墓)の3種類だと思いますが、最もロマンをかきたて、また、カオス感が漂わせてくるのが遺跡です。
¶ アクセス
それでは、行き方から先にご案内です。
車なら、大雑把に言うと、圏央道の川島ICを降りて国道254号線に北方向に走り、国道407号線が右に分岐する柏崎交差点のところで407号線側に入ってさらに北上すると着けます。
著者と同じく、公共交通機関を利用する方は、下図の通りとなります。
上の地図で左端の方に見えていると思いますが、最寄りの駅は東武東上線の東松山駅です。この東松山駅を下車するルートと、もう一つ、JR高崎線の鴻巣駅を下車するルートがあります。
どちらの下車駅からも川越観光自動車のバスで「百穴入口」バス停まで乗車し、そこから徒歩5分で着きます。東松山駅からは鴻巣免許センター行き、または、鴻巣駅西口行きに乗りましょう。鴻巣駅からは東松山駅行きです。東松山から百穴入口まではバスで5分程度、一方、鴻巣駅からだと百穴入口まで約25分程かかるとのことです。ちなみに、東松山駅から吉見百穴まで歩いても25分程度です。バスは30分に1本程度しかありませんから、逃した場合は、東松山駅なら歩いた方が早いと思います。
さて、百穴入口のバス停はを降り、少し歩くと市野川を渡る橋に来ます。
ちょうどここから、川の堤防に赤い字で「百穴」と書かれているのがわかるでしょうか。「穴」の字はアシマリ君の鼻先にあります。そうです、目的地はアシマリ君の頭の向こう側です。後は、橋を渡って川に沿って行けば、百穴に到着できます。
到着したら、入場料300円を支払って入場です。財布に優しい入場料です。
ちなみに、筆者は、この時、右側にあるこんもりとした丘の方に目が行ってしまい、迷子になりかけました。吉身町きっての観光資源なので、先の赤文字の「百穴」以外にも、あちこちに「吉見百穴」と書かれたモニュメントがあったりして、気を抜くとあらぬ方向に歩いていってしまいます。でも、正直、そんな罠にかかる方が間抜けです。
¶ 200個以上もの横穴が掘られた穴凹スポット
見る方角さえ間違わなければ、歩きながらでも気づける吉見百穴の穴凹には気がつきます。このボコボコ、遠くから見ても壮観です。
さてさて、この穴凹、そのサイズからコロボックルの住居であるとか言われたりしたこともあったようですが、実は横穴式のお墓でその数219個。江戸時代の頃から、この存在を「百穴」と呼んでいたことが記録されているそうです。でも、100個どころではなかったんですね。
これだけ目立つので、作られた当時からずっと存在は知れていたんではないかと思われます。普通、気がつくっしょ、これだけの穴が並んでいれば。でも、そこは記録がないので、あくまで想像の枠を超えません。
¶ いつ頃に作られたものなのか
では、このお墓がいつ頃作られたものなのかという事ですが、作り始めは、ちょうど、聖徳太子が摂政となって政治を執り行い始めた6世紀の終わり頃、そして終わりを迎えるのは飛鳥時代が終わりを告げる頃だそうです。見てわかる通り、古墳とは言え共同墓地ですので、当時、それなりに多くの人がこの辺りで生活していたことが想像されますし、相当大きな集落を形成していた場所なのかもしれません。また、それぞれの穴は、個室ではなく、家族単位などで葬られるようになっていたらしく、後から遺体を追加できるように、ふたがあったそうです。
¶ いろんな特徴がいっぱい
石室は横穴ですが、単に横に掘られただけではなく、水抜きのための溝が作られているなどの工夫が見られます。溝はもちろん目視で十分わかります。また、穴の並びが平行線になっている等の、掘りぬく場所も幾何学的に決めているといった特徴もあるようです。
本当かどうか、実際に、撮影した写真に平行線を引いてみましょう。
いかがです?カイリューの左腕に平行・・・てな感じになるんですが、私が引いた直線は恣意的と感じられるかも・・・ちょっと微妙です。( ̄▽ ̄;)
¶ 先祖の墓を壊しちゃったか
これらの遺体を安置する小さな横穴の他に、どでかい横穴があります。体長2mのカイリューでも余裕で入れるくらいの大きさ。
墓穴にするには、いくら何でも大きすぎます。こちらは太平洋戦争末期の地下軍需工場の跡。米軍の大規模な空襲により、日本の航空機製造能力が打撃を受けたため、空襲を逃れるために地下に軍需工場を作る計画が持ち上がり、物資輸送に適しているという観点で選ばれた吉見百穴周辺に、その工場を作るための掘削を行ったそうです。その掘削の跡が、この大きな洞窟。
これを作る事で、どれだけの石室が壊れたかはわかりません。我々の御先祖様たちが眠っているお墓ですから、あんまり、壊してほしくないものです。
そのせいか、この洞窟、めっちゃ、涼しいんです。いや、まじで。関係はないと思いますが、涼しいんです。
訪問したのは、梅雨入り前の6月の晴天の真っ昼間でしたから、バス停から、この遺跡に来るまで歩くだけで汗がドバっと出てきちゃう。そんな陽気です。はっきり言って暑い。そんなとき、この洞窟の中は天国でした。墓場だけに。着いて早々、最初にここから入ったというのは本当の話です。
¶ 丘の上
さて、このお墓の丘ですが、丘の上に上がることができます。結構、見晴らしが良い感じです。眼下に見える市野川の堤防沿いには桜が植えられているようで、サクラの季節は特に眺めが良さそうです。
ただ、梅雨前となると、こんな感じで、遠方が見通せない状況でした。後、夏から秋は危険なのがスズメバチ。出るそうです。
¶ ポケモンたちのスライドショー
で、この地を一緒に見て回ったポケモンたちと、作り上げたスライドショーでございます。見たって。
ハイ。というわけで、いかがだったでしょうか?
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¶ 併せて行きたい訪問地
おもしろいポイントなのですが、ここだけだと、やはり時間を持て余してしまいます。そこで、併せて観光できる場所をご提案致します。そちらも一緒に廻ると良いのではないでしょうか。
1)国営武蔵丘陵森林公園
東武東上線で隣駅(森林公園駅)からバスで行けます。季節の花々を見ることができ、芝生の大きな広場もあります。大変広い公園なので、端から端まで見て回るのは少々しんどいかもしれません。行楽はもちろん、当然、ぬい撮りも楽しめます。筆者は秋のケイトウの季節に行きました。
2)川越市街
みなさまよくご存知の観光地です。東武東上線で7駅20分ほど東京方面に戻ったところなので、併せて観光しやすいです。こちらは古い町並みが楽しめる他、駄菓子横丁、氷川神社など、見どころ満載。むしろ、吉見まで来る時間がなくなってしまうくらい、いろいろあります。尚、筆者のお薦めは、夏の氷川神社(風鈴まつり)とスターバックスコーヒー鐘つき通り店です。人気が高いので、時間が遅くなると平日でも混雑します。
3)鴻巣ポピー・ハッピースクエア(季節限定:🌹)
これは筆者も行ったことがないのですが、日本一広いポピー畑の謳い文句で宣伝されている花畑です。約3,000万本が栽培されており5月の中旬~下旬に楽しめるそうです。鴻巣市の西側を流れている「日本一の川幅」を誇る荒川の御成橋下の河川敷です。