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クリスコラム53 【どうやったら長期投資できる?】



今回は投資をする際に
最も重要である時間軸についてお話します。



本日は、金融の勉強、
というよりも投資をする上での
メンタルについてお話したいと思います。



先日ウクライナ情勢で資産が減ったから
損切りしてやめた!って人がいました。
それは一番まずい事で日本人特有の
行動だとされています。



そもそも、
投資とは短期で儲かるものではありません。
長期で時間をかけてお金に働かせて
資産を育てるもの。



【長期投資】


この「長期投資」というのは、
本当に言うは易く行うは難し、
の典型例です。


最初は皆さん、
長期投資するつもりで投資を始めるのですが、
多くの人は途中で挫折してしまいます。



資産運用会社は、
一般的に10年程度の長期で
パフォーマンスを上げることを
目標にしていますが、
投資家の投資信託の平均保有期間は
2.87年と非常に短いです。

なぜ人は長期投資できないのでしょうか?

理由は、、、



【多くの人は得をすることより
      損をしないことを選ぶ】

3つ質問です。

何度もチャレンジできるとして、
皆さんはそれぞれAとB、
どちらを選びますか?

Q1:A)80%の確率で50万円貰えるが、
    20%の確率で何も貰えない
  B)確実に30万円貰える


Q2:A)80%の確率で50万円支払わなければ   
    ならないが20%の確率で1円も支払わ   
    なくて良い
   B)確実に30万円支払う


Q3:50%の確率で5万円貰え、
   50%の確率で3万円支払う
   ゲームがあります。
  A)参加する
  B)参加しない



Q1では、Bを選ぶ人が多いとされています。

30万円を無条件で貰えるので、
人はこの機会を逃すと損だと感じるためです。



Q2では、Aを選ぶ人が多い傾向があります。

人は出来る限り損失を回避したいため、
多少のリスクを背負っても損失を減らそうとします。



Q3では、Bの参加しないを選ぶ人が多いようです。
単純に金額を比べると、
利益の方が上回っていますが、
ゲームに負けると損失を被ってしまうため、
ゲームへの参加率は低下します。



このように人は損失を
回避する選択肢を過大評価する傾向があり、
確率論を軽視して意思決定を下すことがあります。



これは行動経済学の
「プロスペクト理論」と呼ばれ、
マーケティング活動でも活用されています。



【長期投資で一度も損をしないことはない?】
前述の通り、人は得をすることより
損をしないことを選ぶ傾向があります。

しかし、
投資をする中で一度も損をしない、
ということは恐らくありません。

よく、
「アメリカの株価は過去50年以上
      ずっと上昇をしてきた。」



と言われることがありますが、
当然、一直線の右肩上がりに推移してきた
わけではありません。



大なり小なりの下落を乗り越えながら
上昇してきました。

過去を振り返ると、

1929年 世界恐慌

1987年 ブラックマンデー

1997年 アジア通貨危機

2008年 リーマンショック

2020年 コロナショック
というように、
最近はおおよそ10年毎に
大きな金融危機が発生しています。
また、ここに書ききれない小さな
ショックは無数に起きています。






つまり、
10年20年といった期間で
長期投資していくのであれば、
こういった出来事には必ず当たると
言っても過言ではありません。



これは、どの投資対象でもいえることで、
安全資産と言われている国債市場においても、
足元で歴史的な暴落が発生中です。



このような暴落は、
投資を始めて1年目に当たるかもしれませんし、
10年目かもしれませんが、
長期間投資をしている人で



「自分の資産価格が大きく
   下がる経験をしたことがない」

という人はまずいません。

しかし、人間は損失回避の傾向が強い為、

「将来利益を得られるかもしれないが、
目の前の損失が嫌だ、怖い」



という意識になり、
多くの方が、暴落のショックで怖くなり、
長期投資を途中で挫折してしまうのです。



【終わらない金融危機はない】


終わりが見えない金融危機の中に居ると、
不安な気持ちに押しつぶされそうになってしまいます。

自分のお金が減って平気な人はいません。

しかし、皆さんに声を大にしてお伝えしたいのは、

「人類は過去全ての金融危機を乗り越えてきた」
ということです。

金融危機が半年で乗り越えられるものなのか、



5年かかるのか、10年かかるのか、
誰にも分かりません。
しかし、間違いなく人類は全ての
金融危機を乗り越え、今を生きています。



下がっても必ず戻る。
だから長期で運用する。
そうすれば必ず勝てる。

何故なら経済は成長するから。

これは間違いありません。

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