中国のアイスクリームで人生観が変わった話
中国のアイスクリームで人生観が変わった話
タイトルを付けてみて、大げさだなとおもいました。※画像はフリーのものです
僕は大学を休学し、1年半余り中国に留学していたことがあります。その時の様々な出来事が、今の僕の物の考え方に大きな影響を及ぼしました。
その中から、アイスの話をしようと思います。
僕が身を寄せていた山東大学は、山東省済南市というとこにあります。地図で見れば北京の南、韓国の西あたりなので、北の方かな?なんて感じですが。
夏がとにかく暑いことで有名でした。嘘か真か、中国四大暑いなんちゃらやでーと中国人が言ってました。
暑いもんですから、夏はやっぱりアイスが食べたくなりますよね。中国では冷たい物は食べない、ビールもぬるい!なんて話も今は昔。夏は冷たいものに限ります。
さて、小森少年もアイスを買いに行きました。中国語が良く分からなくても、食品のパッケージなんて、見たら分かるように作られてるじゃないですか。適当に選んでパクリ。
ビックリするほどマズかったんです。
海外なんでエキゾチックな味、とか、まあコレが好きな人もいるよね、とかいうレベルではなかったですね。精神衛生上、味の記憶は消えてしまいましたが、激烈薬品的なマズさだった気がします。
そりゃモツ味とか書いてたら、アイスにしてはマズイなーしょーがないなーで終わる話なのですが、爽やかな見た名しやがって、騙したなコノヤローくらいの気持ちでした。
出来事は以上です。ただのよくある、海外で口に合わなかっただけの話なのですが、ふと思いが巡りました。これ流通してるんやな、と。
そのアイスはコンビニや学内の購買で売られてました。そのへんの露店で作られてたもんじゃないです。
ということは、ある程度大きい中国の食品会社が作って流通させてるってことですね。
その会社には当然、開発部みたいなものがあって、いくつか試作品作って、よし、コレでいこうなんて偉いさんが決定したりして、うちの商品どうですか?いいでしょう、コレならうちのコンビニに入れましょうなんて営業活動して、工場で生産されて、流通して、人気がなければ淘汰されるのに現存して……
なんてことに思いを馳せてると、こんな結論になりました。
人類って分かり合えへんのやろな。
まあそんな言い方すると、非平和主義者みたいな感じですね。
それは言い過ぎにしても、世の中は広くて、色んな文化、価値観、考え方があるんやなと実感しました。狭い日本内で価値観が違うとかいってても、外から見たら価値観近いで!ってことは十分ありそうです。
世の中色んな考え方があって、自分が人と違っていい、なんてのは今となっては当たり前ですが、思春期が遅れていた僕からすると、これを実感できたいい体験でした。
さて翻って、この体験は書道にも影響を与えました。
僕は感性が豊かな方ではないので、この作品、よくわからん。とか、単に下手なんちゃうんか?とか、受け入れられないものが多くありました。
しかしこの体験の後は、、、この作品も撰文して、草稿作ったりして、その人なりの目指すとこに近づこうとして、何枚も書いて、その中から一枚選んで、やっと出品してはるんやろなー。
なんてことに思いを馳せられるようになり、色んな作品の見方が変わりました。
ありがとう名も知らぬ中国のアイス。僕は今日も元気です。
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