坂道グループ合同2022年リリース曲個人的TOP10
はじめに
12月29日にFFの方から「坂道グループ合同2022年リリース曲ランキングトップ10の発表お願いします」とリプライを頂いたので書いてみました。それぞれの理由だとか個人的な思い入れみたいなものを付記していこうかなと思います。ちなみにランキングは以下のツイートの通りです。項目自体は10位→1位の順で記載し、最後に番外編、的な構成でいきます。それではどうぞ。
2022年坂道リリース曲
乃木坂
Actually…(3月)
<収録曲>
Actually…
深読み
価値あるもの
忘れないといいな
届かなくたって…
絶望の一秒前
好きになってみた
好きというのはロックだぜ!(9月)
<収録曲>
好きというのはロックだぜ!
Under's Love
僕が手の叩く方へ
ジャンピングジョーカーフラッシュ
バンドエイド剥がすような別れ方
パッションフルーツの食べ方
夢を見る筋肉
ここにはないもの(12月)
<収録曲>
ここにはないもの
悪い成分
銭湯ラプソディー
アトノマツリ
甘いエビデンス
17分間
櫻坂
五月雨よ(4月)
<収録曲>
五月雨よ
僕のジレンマ
I'm in
断絶
制服の人魚
車間距離
恋が絶滅する日
As you know?(8月)
<収録曲(既発曲除く)>
摩擦係数
条件反射で泣けてくる
One-way stairs
タイムマシーンでYeah!
ずっと 春だったらなあ
その日まで(11月)
日向坂
僕なんか(6月)
<収録曲>
僕なんか
飛行機雲ができる理由
もうこんなに好きになれない
ゴーフルと君
真夜中の懺悔大会
恋した魚は空を飛ぶ
知らないうちに愛されていた
月と星が踊るMidnight(10月)
<収録曲>
月と星が踊るMidnight
HEY!OHISAMA!
孤独な瞬間
10秒天使
その他大勢タイプ
ブルーベリー&ラズベリー
一生一度の夏
第10位:僕のジレンマ
理佐のラストダンス。すでに映像化されている理佐卒コンでの『僕のジレンマ』は必見。櫻坂における現状唯一の全員曲という文脈もあり、また歌詞における夢を追って旅立つ主人公の葛藤を卒業してゆく理佐に重ねるという。例えが正しいかはわからないものの、乃木坂での『サヨナラの意味』みたいに今後理佐というイメージは残りつつもより上位概念の「卒業のアンセム」になりそうな気がする。そしてこれは「櫻坂」だからこそ生まれ得た「優しさを包含した迷いと葛藤」という感触がある。
※あとこのランキングは現場で聴いただとか思い入れの濃淡だったりでかなりランキングは動いている気がします。けど個人的なやつなので!
第9位:五月雨よ
聴けば聴くほど好きになった曲。音楽番組でもライブでも何度も観たけれど、流れ弾→五月雨よというトーンの差にはびっくりしたものの、この天ちゃんの記名性の高い歌い出しも、柔らかい振り付けも、サビで一線になるところも、披露の度に洗練されていった印象があったので、この曲で櫻坂が紅白出るの観たかったな、、とは思った。
そしてこの曲もそうですけど後述の摩擦係数でも感じられる土生瑞穂の裏センターの効果たるや。個人的に2022年でめちゃくちゃパフォ面で評価がガン上がりしたのが土生先生だった。たぶんわたしは潜在的にかなり櫻坂のことが好きなんだと思う。
第8位:バンドエイド剥がすような別れ方
だいたい↑に書いたので補足や書いてない部分をここで。バン剥がでは菅原咲月がこのセンター期間を経て何周も強くなったことで5期生の精神的支柱としての成長を遂げていたのが良かった、という認識で、このときフロントは井上菅原川﨑、そして次作17分間では一ノ瀬五百城川﨑冨里池田と変遷している。17分間では井上菅原を2列目真ん中に置くのか!とは思ったものの、上述したようにセンター期間を経て強くなる理論を17分間ではさくたんに経験させているので、どんどん色々経験させていこうぜ、と思う。あとは表現の幅としても初手が『絶望の一秒前』だったので所謂王道路線をぶつけて両極端を経験させるスタイルだったのかな、とも。個人的バン剥がベストはTIF2022の回。
第7位:恋が絶滅する日
As you know?ツアーでパフォーマンスを初めて観た(ドーム2日目菅井さん卒業公演)んですけど、音源としてもピンときていなかったこれがめっちゃくちゃ格好良くて、ステージ一発でこんなに好きになった曲。会場で聴くと低音が聴いてて気持ちいいんですよね。あとドームでの間奏!!!!!ライブでのキラーチューンと化していた。
振り付けも構築的というよりは身体の躍動フォーカス、表現を魅せつけるというよりもグルーヴとKeep goingな感じというか。身体能力メンとしての森田山﨑田村フロントも納得の人選である。
第6位:アトノマツリ
ついに森瑠奈が現実になった、、、!という、セルフメイキングでここまでのものを作り上げる林の手腕にも驚嘆するばかりだけれど、曲調といいメンバーの声質のバランスといいかなり好みだったので直近シングルだけれどこの位置。悠理ちゃんのラップ好きなんだよな本当に。あと康って渋谷好きだよなあとも。
メロディーはスローなテンポ(ミディアムっていうのかな)に対しても言葉数をむりやり詰め込むこともしていなくて、これで成立するんじゃん、となった。歌詞においては「好きだったよ 好きだったよ」なので『I see…』の「君のことが好きだ」の続編的な雰囲気も感じられつつ、そのままそれは4期生たちの成長とも捉えられるので文脈的な意味でも、そしてクリエイティブという意味でも出色の出来という感覚。
※アイドル×ラップだとlyrical school、ライムベリー、そしてMIC RAW RUGA(メンバーのAKIRAさんは欅坂46の『ガラスを割れ!』でかつてダンサーとして出演していた)が思い浮かぶタイプのオタク
同率第4位:ジャンピングジョーカーフラッシュ
JJF。「忘れないでくれよ 俺たちの合言葉だよ」。4期生がやっぱり好きなんだよな〜と再認識する楽曲だった。ちなみにギターはTOTALFATのKuboty氏。BPMも高いのでライブにおけるハイテンション盛り上げ曲としての役割を果たしている気もする。
そしてMVは『そんなバカな…』とか『シークレットグラフィティー』の系譜とでも言うか、バカバカしさと学校での部活設定という部分を下地に4期生の個性・魅力が溢れ出している内容。あやめちゃんセンターなのも良い。
あとは4期生オタクの方々と話したりしているとより一層実感する4期生の平均身長の高さ。パフォーマンスとしての圧(いい意味で)だとか感情表現において、結構重要なファクターなのでは?と思うなどもした。
同率第4位:摩擦係数
るん天のこのサムネがすべてを物語っている。コンセプトとしての「野生」の森田ひかる、「理性」の山﨑天という名が体を表しているかのような配役(LightningとOrder)が脳に効く。摩擦係数の初回パフォーマンスは緊急生配信(アーカイブは残っていない)だったけれど、MVセットかのように白く光る床に黒い部屋というストイックな空間でのパフォーマンスで、MV内における野生・理性のチーム分け群舞だったりブレイクダンスも余す所なくお届けする、という気概が感じられて、その配信で更に好きになったところはある。As you know?ツアーでも演出決まっていて格好良かったな…
そして最奥に控えるのが土生瑞穂様なんですよ、、。150.5cm(森田)と168.4cm(山﨑)をシンメにするのにダイナミックさで負けていない森田ひかるのダンスと表現力と存在感も眼を見張るものがありますが、それを全体で締めるのが171.6cm(土生)という。あっぱれ。
余談ですけどこの摩擦係数MVにおけるブレイクダンスについてダンサー目線でコメントしている動画も良かった。色々込めてるんだよな、という。
9月辺りにはTOKYO SPEAK EASY でTAKAHIROさんと田村藤吉でパフォーマンスについて言及した部分があったり、Buddies感謝祭ではNobody’s faultの解説をこれまたTAKAHIROさんが務めるなど、オタク(少なくともわたしは)が知りたいのそういうやつ!!という感じなので時折TAKAHIROさんには登板していただきたい。だいぶ前のBRODYだったかな、理佐表紙でクリエイター陣(OSRIN氏など)にインタビューしてた号があって、あの地点からの地続きなんだなというのは今回のアルバムを聴き、ライブを観たことでより一層強固になった。
第3位:ブルーベリー&ラズベリー
新世代こと日向坂四期生によるブルラズが個人的3位。清水理央さんの紹介動画を皮切りに12人全員の情報が出揃ったところで満を持して10月4日にドロップされたこの曲。↑の記事にも書いたとおり衣装(白)や髪型(長さが微妙に違う程度でほぼ同じ)に統一感があり、それこそ本当に最初はどの子が誰で、というのは区別がつかなかった。けれども、個人ドキュメンタリーがアップされたり円盤特典のドキュメンタリーを観たり、さらにはひなあいへの登場やツアーでの初パフォーマンス、ひなくり出演などを経た時に、ここに映る12人はそれぞれの色の光を放ってはいないだろうか?という。(ミーグリもすでに経験済み)
MVドキュメンタリーの中で監督がMVラフアイデア資料を四期生に配布しながら「眠っている光が目覚めて光を放っていく」「乱反射する気持ちとか青春」「みなさんは光の粒」といった言葉をかけていたように、本作MVは光の演出が印象的でした。めちゃくちゃゴースト入ったりするし、どの場面でも鏡面が画面内に存在するし、そうして反射された光が色を帯びていくのがこのMVの意図なのかなあ、というのが個人的な読み取り。
楽曲そのものとしても、新メンバーに渡されたものとしてのフレッシュさと日向坂っぽさ(ここは言語化難しいけれどCheer upの精神とでも言いますか)の両立ができており、かなりいいのでは…?ここまで書いてきたけれど期別曲にわたしはブチ上がる傾向にあるわね。そうすると期別の一発目で『絶望の一秒前』を渡される乃木坂5期生の異質さが更に際立つし、そこに2022年はブチ上がった、というのは1位で触れます。
第2位:ゴーフルと君
日向坂3期生楽曲は『この夏をジャムにしよう』『Right?』も大好きで4人の個性が溢れているんだけれど、正直ゴーフルがぶっちぎりで、2022年日向坂の楽曲の中では圧倒的に好き。
MVはストーリー仕立てで漫画を描いているぱる山口とその友達(上村森本髙橋)というもので、現実の年代的にも近かったからこそそのリアルな関係性とがMVにも反映されており、先に1人加入したひなのちゃん+新3期生で合流した3人、という構図ではなく「最初からこの4人だったかのような」空気感がこのMVはに溢れていて(学校モチーフというのがデカい)、公開直後からしばらくはMV観ててよく泣いてた。眩しくて。
(MV観てて観て泣く現象はわりとあって、欅坂の誰鐘とか、櫻坂の思寂とか、後述の絶望の一秒前、そして8位で言及したバン剥がとかもそれ)
楽曲としてもサムネに表れているようにコミカルなイントロから1人1人のソロパートが振られ、「ゴーフル」という固有名詞をフックにする康手法(バン剥がとか同じ)で惹きつけておいてからのJYP節(とわたしが勝手に呼称している語尾の落とし方)はよく練られているなあと思ったし、4人の声質がバラけているのもまたごちゃまぜ感を相乗効果で高めているので素晴らしい。ラスサビに向かう前の間奏とかも楽しすぎる。まりもとの「今になれば理解できるんだ」は2022年でもトップクラスの好きフレーズなんす。
第1位:絶望の一秒前
2022年における5期生の登場、そして『絶望の一秒前』の個人的なインパクトが本当に大きくて、もちろん29thアンダラで金川紗耶さんのパフォーマンスに撃ち抜かれたというのも大きいのだけれど、こんなに熱心に追うほどにモチベが復活したのは確実に5期生の存在が大きい。坂道アカウントを作成したくらいには、そして何本もnoteを書いたのはこうして情動が突き動かされたからであって、ただの一つも義務感で書いたものなど無かった。5期生めちゃくちゃ面白い。
楽曲としては↑の記事だったりにも書いたように曲頭から英語詞パート(Tell me how you feel Looking at yourself…)とピアノで始まり、曲全体はリフレインを多用する構成、そしてMy anxietyや「漆黒の闇が来るよ」といったZ世代が抱える漠然とした「不安」を歌詞に落とし込むといった、本当に康が書いたの??と思うくらい(これは多分良い時の康)冴えている歌詞で、それにスケール感の大きいサウンドと響く低音が調和している、音源だけでも完成度の高い作品だと思う。この楽曲が映えるのは夜の野外であり、そういったシチュエーション込みでは10thバスラ日産の特に2日目のものが出色の出来だったと思う。ただ、期別の最初の楽曲でもあるのでこの1年間(実質10ヶ月程度)でも楽曲の練度は高まっており、直近のスター誕生ライブにおける神戸夜公演ではそうしたスキル面、ライブ経験による成長が見られたという点で、上述の日産に匹敵するくらい個人的にはグッときたパフォーマンスだった。
番外編
銭湯ラプソディー
歌詞が歌詞がと言われているが今日の今日(12月29日)までただの一度も聴いていなかったのでこれを書くに当たり聴いてみた。
結果、乃木坂メンバーが歌う必然性はなさそうな歌だ、ましてや銭湯メンを集めての、という感じ。トンチキ枠が時折回ってくるにしてもこれか、とはなった。ただメロディーは結構悪くない気もしている。お祭りソング。
おわりに
というわけで、2022年坂道合同個人的TOP10を書き出してみました。ライブ体験とか思い入れによって多少順位の変動はあれど、今年1位が絶望の一秒前であったことは概ね共通理解といってよいだろうとは思います。あれは異質。
そして2022年は坂道にとっての転換期、乃木坂は5期生の加入とそれに伴うファンダムの揺れや齋藤飛鳥卒業、櫻坂は菅井友香卒業に伴う体制の変化、日向坂はドームの達成と美穂・愛萌さんの卒業、四期生の加入というイベントをそれぞれ経験してきました。
来る2023年は3グループともに正念場の一年になると思われます。紅白も体感としてはボーダーライン上の中今年は乃木坂日向坂が選ばれた感覚というか。アイドルグループの多様化、さらにはNewJeansやLE SSERAFIM、IVEといった韓国発グループに世間(という概念が今日日存在するかとかもひとまず置いておいて)、でのプロップスを競うことになるわけで、上げていこうぜ2023!というところで本記事を締めたいと思います。良いお年を。