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写真表現は、空気感の認識能力にかかっている

見えない的を狙っている写真家は、空気感を認識できる視神経を持っている。こういうことを書いたら空気感が分かりませんという人の書き込みがあった。それはそうであろう。大阪芸大で10年間を教えた500人のうち、空気感を理解できる人は5人ぐらいだったから、それは天才の領域なのである。

見えない的を狙っている写真家は職業写真家でないことが多い。Facebookの写真を撮っている人で、優れた空気感を持っているのは、この作品を撮影した向田さんである。

向田さんの作品をアップして、勘違いされそうなのは、横尾忠則的な風景がいいと思う勘違いである。横尾さんの青年時代に向田さんはこういう写真を撮っていた。

ちゃんとした視神経を持っている人は、向田さんのように90歳に近くてもちゃんと表現しているのである。一方で、写真の空気感がわからない人は圧倒的にカメラメーカーの技術者さんに多い。彼らが解像力を追っかけているわけだから、空気感なんか気がついては仕事にならないよね。

それでアピアランスを撮影できる向田さんは、うなぎ屋さんの老舗で野田岩並みの腕前である。立石の高砂屋と言うお店で、電話番号は3けた表示されています。

空気感なんてわからなくていいんですよ。

非常に有名な出版社の優秀な担当の編集者さんが私に向かって、空気感というのがどうもわかりません。シャープネスとどこが違うんですか?

田中長徳のカメラノートスペシャル5月1日では、良い写真へのアドバイス。2024を公開します。

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