マガジンのカバー画像

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウス11の^_^秘密

11
写真家と言うのは他のアーティストと同じでその人間の存在が終わったところから新しい写真家存在が開始される
マガジンでご購入いただくとone noteお得です。
¥2,000
運営しているクリエイター

2020年7月の記事一覧

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 1

20世紀が生んだ最も優れた写真家がロバートフランクと言って良いと思う。昨年90代の高齢でお亡くなりになったのは非常に残念であるが、私がいろいろなところで書いたり話してきたことの中に写真家と言うのは他のアーティストと同じでその人間の存在が終わったところから新しい写真家存在が開始されると言うことをずいぶん話した。だからロバートフランクは新しいフェーズに入ったと言うことになる。他のファインアートの仕事に比べると写真家の仕事の場合は自分の時間軸に非常に忠実に1対1の関係で生きているか

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 2

小滝オーナーとロバートフランク展の会場を見ていて私がこのクラシックなカフェテリアの前に目を止めたら小滝さんはこれは私が取りそうな写真だと言ってくれたのである。大変な光栄であるが考えてみればロバートフランクはウォーカーエバンスの仕事を尊敬していたからこういう写真は1930年代にウォーカーエバンスがファームセキュリティーアドミニストレーションの仕事で撮影した作品の中に同系列のものが含まれている。

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 3

ギャラリーバウハウスで開催されているロバートフランクの大回顧展でこの写真の前で私は足を止めた。なぜか?非常に珍しい正方形の作品であったからだ。ロバートフランクは1947年に最初にチューリヒからアメリカを訪問した時その前後に使っていたカメラは35ミリのライカではなかった。それはクラシックな6センチ× 6センチのローライフレックスであった。

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 4

コンドルは飛んで行く。ペルー。

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 5

1970年代にMotomura Kazuhikoがニューヨークのロバートフランクを訪問して提案して発行されたのがこの写真集The Lines on my Handだった。もともと部数は少ないし当時としては結構高値であったので私は買うことができなかった。それから10年ぐらい経過した頃であろうか2冊目の写真集Flower is が発行されることを聞いて私はMotomura Kazuhikoに電話したのである。本人が出てきて開口一番こういったのである。

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 6

ロバートフランクの映画はあんまり好きじゃない。これが私の昔からの考え方である。なぜか? 35ミリスタンダードのモノクロ映画なのである。今回のギャラリーバウハウスで展示されているフランクの作品の中で自分が見たことがなかったのはこの1連の彼自身が制作した映画のそれぞれのシーンを再構築した写真作品であった。これはなかなか理解するのが難しいと言う部門もある。というのは通常の商業映画と言うのはどのように登場人物が小さく切り張りされようとそれを観察する一般的なファンと言うのは誰が誰である

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 7

写真芸術の長い歴史の中でロバートフランクは初めて偉大な偉業を成し遂げた。それはギャラリーバウハウスで展示されているこの作品に集約されている。何の事は無いおそらく彼の部屋の中に置かれている植木鉢とあんまり元気のない植物を撮影したときに、彼のライカエム6のストラップが画面に映り込んでしまったのである。知り合いの指摘によると1950年代のコダックのカメラの取扱説明書のやってはいけない0と言うので実際に作例が出ているそれはカメラのストラップを間違ってレンズの前に登場させるとカメラのス

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 8

この作品は私が通常考えているロバートフランクが取る作品とは大幅に引力間の違うところに存在するのが面白い。サインを拡大してみると1955年にデトロイトのシティーホールを取ったと言う説明がある。ロバートフランクはプロジェクトで50年代半ばに当時自動車産業のメッカであったデトロイトのシリーズを撮影しているのである。それともう一つは誰も信じないかもしれないが同じ時期にデトロイトで製造された35ミリのレンジファインダがあるのだ。その名前をDetroraと言うのである。

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 9

ギャラリーバウハウスで開催されているロバートフランクの大回顧展である。1955年にロバートフランクはデトロイトをテーマに撮影をしている。この作品はフォードの会社を訪問した人々とタイトルにあるが私がその30年後にデトロイトを訪問したときに聞いた話では当時のフォードの工場で作業をしている人はそのかなりの数の人がカナダの国境の彼方側から来ていると言う話を聞いた。ウィンザーと言う街で労働者は毎日カナダから出稼ぎに来ていると言うわけだ。日本だと考えられない状況であるがこういう事は普通に

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 10

今回のギャラリーバウハウスにおけるロバートフランク大回顧展のエントランスの1番重要な3点の写真と言うのがこれである。中央に巨大な作品が据えられてその左と右をそれより家家で家小さい作品がガードすると言う画面構成になっていてここら辺はギャラリーの館長の長年の見せ方のうまさが完璧にまで発揮されていると言うことだ。

¥200

ロバートフランク大回顧展ギャラリーバウハウスに関する11の^_^秘密 11

ギャラリーバウハウスで開催されているロバートフランク大回顧展の見所は今まで我々が感じていたフランクに対する作品というのが平面的であると言う言い方をするならばそこに高さが加わって立体的になったと言うことが最大の賜物である。なおかつロバートフランクが昇天したおかげと言う言い方は実に変であるが彼が時間軸上の存在を獲得したために我々観察者としてはより広い時空間の中で自由にフランクの仕事を観察出来るようになったというのが今回の大回顧展の最大の成果だと私は信じている。

¥200