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「心の雨の日」のすごし方

岩井俊憲著「アドラー流 へこまない心のつくり方」を読んで

イベントで著者の岩井先生とご一緒して、「アドラー流 へこまない心のつくり方」をプレゼントされるという大変名誉な機会がありました。今回はこの本の感想を書きたいと思います。

だれにでも「いい時」と「悪い時」がある

「陽中の陰」、「陰中の陽」

以下の陰陽太極図を見たことがある方は多いと思います。

陰と陽の循環には、二つの法則があります。
一つは「陰」と「陽」とは、下図の矢印のように循環をたどっているということ。「陰」がだんだん進んでくとやがて「陽」に転じ、「陽」がしだいに進んでいくと、やがて「陰」に転じます
そしてもう一つの法則は、下図のように、「陰」の中にも「陽」があり、「陽」の中にも「陰」があるということです。

岩井俊憲著「アドラー流 へこまない心のつくり方」より抜粋

この図は何度も見たことがありますが、各”〇”に込められた「陽中の陰」、「陰中の陽」の意味は初めて知りました。どんな困難な時にも、必ず反対のサインはあるということを意識に持つことが大切です。

好調と不調の循環

陰陽太極図と同じ意味ですが、以下の図を見たことがあるでしょうか?

この図も人生は「陽」と「陰」があることを示しています。私はこの図は20年前に先輩から教わりました。「人生には誰でも調子が良い時と悪い時がある。だから大切なのは、調子が悪い時にはいかに早く抜け出すか、そして調子の良い時をどうやって伸ばすのかを考える」と習いました。好不調は誰にでもあると言うことを聞いて、とても安心したことを覚えています。

だからこそ、本書で言う「雨の日過ごし方」が大切になってきます。

「心の雨の日」をすごすための心構え

「雨の日の過ごし方」は以下のように書かれています。

1. 「変えられること」と「変えられないこと」を分ける
2. 「自分ができること」から考える
3.  自分に合うメンターを見つける
4.  ちょっと「楽観主義」になる
5.  自分の中にある「勇気」を大事にする

岩井俊憲著「アドラー流 へこまない心のつくり方」より抜粋

自分に降りかかる出来事を自分で変えることはできませんが、その出来事にどう取り組むかは自分で決めることが出来ます。これは7つの習慣でいう「刺激と反応の間にスペースがある」と同じです。同じ出来事でも人によってとらえ方、行動は変わってきます。

最後の「勇気」も少し補足が必要かもしれません。ここで言う勇気は「困難を克服する活力」とのことです。それは困難な中にも好機を見出す「勇気」。つまり究極の「心の雨の日」にもかかわらず発揮されるのが「勇気」と言うことです。一番最初の陰陽太極図に戻りますが、たとえ陰中であっても陽を見出すことが出来る力だと思います。

不安は「備えよ」というメッセージ

「雨の日」が来ることは誰にも避けられません。不安を感じるのは普通の事です。しかし、不安を不安のまま置いておくのではなく、「雨の日に備えよ」とのメッセージと考えれば、私たちの行動は変わってきます。

アドラーは他の動物にない3つの能力があると言います
所属:他の種に対抗するために集団をつくる
信頼:集団の中で信頼が生まれる
協力:共通の目的を達成するために協力する

岩井俊憲著「アドラー流 へこまない心のつくり方」より抜粋

不安が与えてくれるメッセージにしたがって、周りの人に協力をあおいだり、適正な手を売ったりして「備える」ことができれば、「陰の時」を穏やかに過ごせることになります。

最後に

「心の雨の日」をすごすための心構えの5つはそれぞれ章に分かれて詳しく記載されています。詳しく知りたい方は、ぜひ本書を読んで頂ければと思います。人生には必ず「陰の時」が来るからこそ、その過ごしかたを学ぶことができます。

今日の質問
あなたは「陰の時」を短くする工夫は何ですか?



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