「毒親」で悩んだら「自分」を語ろう(2)
ハートをもらえると、みてもらえてるんだ!と書く気力が湧きます。
気力に頼ってちゃダメなんですけど、ありがとうございます。
さてさて後半です。
おさらいとして、前回は語りのステップを考えたのですが、今回はもっと具体的な語りの手法に関して述べます。
※こうすると良いよ!という意見の押し付けではなく、あくまで考え方の一例です。
良いなという点だけ取り入れてください。
目次
・「毒親」の語り方
1)取り出し、並べる
2)役割を明確に
3)終着点を決める
・さいごに
【「毒親」の語り方】
語ることは、物語を紡ぐことでもあります。
話すときに無意識に順序立てているのも物語を語る一種。
癒しを獲得するための「毒親」の使い方は、それをベースにした物語を作ること。では、意識して物語を組み立てるためには何が必要でしょうか。
1)取り出し、並べる
前回思いつくままに吐き出すことを推奨したのですが、その中から物語の軸となるエピソードを取り出します。
あとでやっぱり違うなーとなっても良いので、大きな出来事や欠かせない出来事を思い出して並べてみましょう。
どんな構成でも良いですが、時系列に沿って並ベると整理が簡単。
強調したいエピソードは順番を入れ替えたり、やっぱり必要だと思うエピソードを後から加えるのも良し。
2)役割を明確に
ある程度ストーリーの軸ができたら、役割を考えましょう。
物語を語る際、人物に明確な役割があると使いやすいです。漫画のキャラクターを例にとるとわかりやすいかも。
「母」はメインの敵で、「父」は隠れたボスキャラ、みたいな。
「妹」はあまり家事を手伝わなくて反抗期とか、「兄」は親と仲がよくて自分とは悪い、など。
「実際のところは優しいところもあるし…」というのはあまり気にしなくて良いかなーと思います。
親に見せるわけではありませんし、自分の整理のために使うので。
確かに「妹」も手伝いが必要な時には手伝う、本来根が優しい子かもしれません。
ただ、盛り込みすぎると重要なものが埋もれてしまうことも。
長期間で物語化を考えているなら別ですが、そうでない場合にはまとめにくくなります。
必要な要素(物語の進行上)以外は別として、キャラに一貫性を持たせると語りもスムーズに。
3)終着点を決める
田房永子さんの「母がしんどい」を代表する、著名な方のエッセイには「区切り」があります。
例えば「母親と離れる」といった経験を物語の最後に置く。
人生はこれからも続いていくし、親との間に抱える問題も解決したわけではありません。
しかし、物語には必ずエンディングがあります。物語として語るのであれば、自分なりのエンディングを考えてみましょう。
劇的である必要もないし、できるようになったことを締めに持ってきても良いです。
納得できる形で、物語の終着点を決めましょう。
どんな出来事でも良いのですが、癒しを獲得するための語りなので、できればポジティブなエピソードを推奨。
一例
・母に意見できるようになった!
・連絡の頻度を減らすことに成功した!
・思い切って帰省をしなかった! などなど
試練(問題)を乗り越えることで一つの区切りとなり、癒しが身近に。
自分が善悪を考えるのではなく、フラットな視点で物語を作ることで客観視できるようになります。
客観的な視点は、今後自分の支えにもなってくれます。
二つの視点で物事を捉えることで、問題の解決はできなくても理解が進み、理解が進むと変化が訪れるのです。
さいごに
まだ試練を乗り越えたエピソードなんてないという方へ。
創作でも、理想の結末を用意してみるのはいかがでしょう。
まだないからこそ、マルチエンディングが用意できるという自由さも。
物語を紡ぐ楽しさとなると思います。
また、物語を紡ぐのは楽しいばかりではなく、思い出したくないこともあり、辛さもないとは言えません。
しかし、ゆっくりでも進めることで思考が整理され、今まで理解できなかった経験が「理解可能な現実」として立ち上がります。
漫画にしても良いし、小説にしても良いです。
上手い下手関係なしに、やってみると意外と後は継続しやすいものですよ。
早いところでもう来週クリスマスですね。
それまでにもうひと記事、更新したいです。
まとめ
・物語の並びは時系列に沿った方が後でも編集しやすい
・登場人物には一貫した「キャラ」を設定する
・物語のラストは「区切り」を意識する