スマホでの執筆は作業に没頭しにくい
外出している時にも記事を書きたいと思って、スマホで文を執筆してみることも多い。
しかし、プログラミングする際に使用しているモニターとキーボードを使って文章を書くのと、まるで体験が違う。
キーボードで文字を打ち込むほうが圧倒的に速いため、文章を書くのがサクサクと進むから、というのが一因であるのは間違いない。
しかしそれだけではない大きな違いを感じている。
記事の文章は、次になにを書くかを考えながら書き進めるため「なにを書くかを考えている」時間がそれなりにある。
すでにある文章の写経やタイピングゲームなどであれば、なにを書くかを考える時間がほぼないため、文字を打ち込む速度がボトルネックになるだろう。
しかし、記事の執筆では、打ち込む速度よりも考えている時間の長さが、記事の完成までにかかる時間に対してほぼ支配的であるように思う。(日々文章を書くことによって執筆の速度が上がるのは、タイピング能力の向上ではなく、こちらの「次になにを書くかを考える」能力が訓練によって上がるからだと思う)
ぼくの場合、キーボードの方がスマホより速く文字を打てて心地良いだけではなく、キーボードで執筆を進める場合の方が、より深い考えができたり、より幅広い想いの巡らせ方ができるような感じがする。
より集中力が研ぎ澄まされ、より深く没頭できる感覚がある。
おそらく、モニターとキーボードだけでなく、イスやデスクも関係があるだろう。
その作業環境で長らくプログラミングや開発作業を行ってきたことも、大いに関係ありそうだ。
その部屋でそのイスに座り、そのデスクの上のそのキーボードを打ち込みながら、そのモニターをリラックスした姿勢で見つめる。
自分がいちばん集中できるという環境を作りあげて、その環境で長い間集中する時間を積み重ねてきた。
だから、同じ動作をすることにより、いつもの集中力が呼び起こされる。
そんな風に体が最適化された気がする。
といいつつも、大学受験や資格試験など、いつもと違う環境で最高のパフォーマンスを出さなければいけない場合もある。
それでも、「環境が違うから」集中できなかったという体験はほぼない。緊張しているからわからないこともあるかもしれないが、極度に「周流しなければいけない」というプレッシャーがあると集中できる気がする。
結局のところ、外出している先で書くのがめんどくさいから後回しにしたかいとか、もっとゆっくりコーヒーを飲みたいという、小さな欲望を押し通すためのわがままな言い訳な気もしてきた。
という記事を、猿田彦の美味しいコーヒーを飲みながら、その香りを存分には味わい尽くせない気持ちを抑えながらも、なんとか頑張って書き上げてみた。
やはり執筆はなるべくデスクで頑張ろう。そしてせっかくのカフェでは美味しいコーヒーをなるべく味わおう。