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毎日がヤバいの更新【カミーノへ行こう:本編その10】
本日の歩行:30キロ、9時間
荷物なしにしてよかったーーー!!
荷物送ったのにこれだよ!
本気で今日が一番辛かったよ!!
なんか毎日ヤバいを更新している。
なんならピレネー越えのほうが楽だったまである。
(まだ足が元気だったから)。
今日のスタートは足のHP60。
Logroñoは都市なので、街を出るまでに1時間以上歩く。
もう嫌。
謎の看板。
しかも耐久度がガタ落ちしているので、すぐにHP20になり、後半というか、最後の村からの行程は常にHP赤ランプがついてた。
座って休むとHPが3くらい回復するんだけど、すぐに赤ランプがつく。
その繰り返し。
歩くって、大変だなぁ……
それはともかくとして、地域としてはリオハというエリアに入った。
リオハはワインの名産地で有名なところ。
見渡す限りの葡萄畑。
ワイン用の葡萄は小粒でびっしりつまってる。
つい道沿いの葡萄をつまみたくなるけど、流石に商品だからダメだろうな。
あとワイン用って甘くなさそう。
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今日はもう、ひたすら歩いたなぁという感想しか沸かないというか。
でも歩くって、頭の中は自由なのよ。
今日は前半は聞き逃していた講座のアーカイブ配信を聴きながら色々考え、ラストスパートはアニソンで乗り切った。
足はきついけど、頭は自由。
音楽が聴けない時代は、みんなもっと思索に耽ったり、讃美歌を歌ったり、祈りながら歩いたりしていたんだろうか。
なんだか世俗っぽい巡礼でごめんね。
たどり着いた町は、ナヘラという町。
町の後ろに赤い崖がそびえ立っていて、なかなか壮観。
朝日があたると赤い土がさらに赤くなって綺麗らしい。
明日見られるかな。
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久しぶりにたっぷりの夜ごはんを食べ、修道院の見学。
オーディオガイドは英語がなかったので見て回るだけ。
やっぱりこっちの聖堂の彫刻というか、装飾は豪華だよな。
きんきら金の壁がそびえ立ってるもの。
でも、とふと思う私。
彫刻はイスラムのほうが端正で繊細なんだよな。
だからなんだという話なんだけど。
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そしてこの町にはアルカサル(たしか昔の城塞の跡)があるらしいので行ってみたら、ヤバい感じの裏道を通って崖の中腹に出た。
もうちょっと上に登れるっぽかったけど、時間も遅いし断念。
ただ、教会の塔よりも高い位置からみる町並みは、なかなかすごかった。
宿へ戻る道すがら、道端で遊んでいた子どもたちがこちらをみて何かコソコソやったあと、
「ボンソワ」
と言って合掌してきた。
わたしも「こんばんは」と言ってお辞儀をした。
きっと、自分たちの知っている唯一の外国語で、なんだかアジアっぽい見た目のわたしに何かで見たアジアっぽいポーズをとってくれたんだろうな。
とりあえず通じなくても外国語言ってみる気持ち、すごくわかる。
わたしもよくやる。
全部間違ってるけど、なんか歓迎の気持ちを表してくれたんだと思うと、優しいなと思う。
巡礼の町の人たちは、みんな優しい。
きっとマナーの悪い巡礼者もいるだろうし、そもそも宗教的な目的じゃない人がほとんどになっているけど。
でも、巡礼者を丁寧に扱ってくれる。
優しいなと思う。
ずっとそういう優しい道であってほしい。
明日もまたがんばろ。
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