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(ん?債務超過?)から始まり債務超過に至っている話の序章。
1.「うちの会社を、買ってくれないか?」
※今のわたしなら、あのときの誘いを断っただろうか…。「否」だとは思っていますが、今のわたしなら… そうとも 言い切れないかもしれない。
私は42歳。経営者です
社会人になってからずっと不動産の仕事をしてきて
その分野で30歳の時に独立しようと考えていました。
他の業界とは違って珍しい(お友達の別業界社長に言われました。)のが、不動産業界は同じ業界同士のライバル同士が手を取り合って仕事を作っていくところです。
横の繋がりが大事、というか、それらを常、日常業務的にお互いやりとりをしています。
ゆえに私が独立しようとしていることを耳にしたとある社長さんが
人伝に私を呼び止め
「うちの会社を買ってもらえないか?」ときたのです。
かれこれ10年以上前の話です
先方の税理事務所に呼ばれた私と
初対面のS不動産の社長さん(会社は知っていましたが)と税理士事務所の所長さん
そして、目の前には 「決算書」
2.「小さな小部屋と決算書とわたし」
『どうぞありのままを見て判断してください』と
「わかりました。」
と神妙な面構えで 決算書 に目を通す当時の私。
(・・・・どこを見たらいいんだ?汗)
決算書で半分くらい顔を隠して決算書の上を泳ぐ目をごまかす。
とりあえず 赤字 なのはわかる
右下の -13,580,000円の文字だけが僕の眼に引っかかる。
それがどのくらいの赤字なのかはよくわからないが、とにかく赤字でお金がまわらない状態なのか?どのくらい「ヤバいのか」が解らない…。
3.今すぐ検索したかった 「債務超過とは」
「見ての通り、債務超過の状態ですが、やる気と経験もある君なら絶対に立て直せると思うんだ」
と言われました。
キリっとした私(・・債務、、、なんて??)
いいのか悪いのか私はあまり周りに相談するタイプではなく、ましてや同業者の諸先輩方や社長さんに この会社がこんな決算書でどう思うか?などと相談などできるわけもなかった。(自分が行くことを決めたなら、どんな状態なのかバラしてしまうわけですし)
時を同じくして、僕はこのとき独立のための準備がほぼほぼ整っていました。
ちなみに起業するにあたってドラッカーの経営本やマーケティングの本を中心に読み漁っていましたが、債務超過がなんなのか、この時の私は解っていません汗。
借りる予定の事務所、税務署に届け出た会社名、金融公庫からの融資承認(800万円)
金融公庫への融資申し込みは1500万円だったのですが、800万円に減額されたところでした。
宅建業を始めるにあたってかかる初期費用
加入金や供託金やらじつは結構お金がかかります
私はいくばくか不安があったのは事実
そして、ひとりで会社を立ち上げることへの不安
このときは、「これくらいの赤字、1年で解消してみせる」という気概と
「経理と事務員さんがいる」ということ
「宅建業免許」をそのまま引き継げる
というこの2点のメリットにだけエネルギーを全振りして
私はこのご縁を結ぶことにしました。
このときは 勢い しかなかったように思います。
若かりし頃の 結婚 と似ていますね。
4.そして現在に至る。倒産や破産の先輩方。
その後、見事に1年で債務超過は解消しました。
ドラッカーの教えを実行したのみです。(後日、ご紹介させてください。)
そして、いま
債務超過です。
ただ、その中身はまったく違うものになってはおりますが。
(売上でいうと 引き継いだ前は年商2,000万前後だったのを2億5千万にし、現在は1億7千万程度です。)
不動産業は結構特殊な産業なので 小さいながらも経営者としていい経験をしているし、世の中の仕組みや銀行の仕組み、苦しくなっていく人や企業の傾向やそれに対する向き合い方やアプローチ、手段
普通にサラリーマンをしていると経験し得ないことばかりです。
冒頭にもボヤいておりますが
経営者をやってきて それなりの成功と失敗とたくさんの怖さ、お金の怖さ、人の怖さや難しさ、『なにが怖いの?』という怖さ
楽しさややりがいももちろんあります。経営者に向いている性格かどうかは知りませんが、向いてない人は本当にその辺の自己診断してから起業した方がいいかもしれません。
果たして今の私だったら あの時の決断をどうするだろうか。
今日はこんなところにしておきます。
私の記事で悩める経営者や不動産業をしようと思っている方、どんな形のどんな方であれ、共感できる部分があったりで、気持ちが楽になったりしていただけると嬉しいです。 それが例え、たった1人の人であっても。
いかにして 債務超過を解消し コロナ禍を経て 債務超過に陥ったのか
そして今からどう挑んでいくのか(がんばるぞ!こうご期待?)
※ちなみにこの業界にいると様々な方、諸先輩方にお会いできます。
倒産や破産、リスケ中、会社更生などを経験されている方々。それに携わる方々。明るく前向きに自己破産や倒産をしている方、そこに至るまではさぞ大変な苦労があったと思いますが、いざそこに踏み切るとスッキリされた表情をされていたり。そんな諸先輩方に意見をもらえるなんて、本当に人のご縁に恵まれて相当に運がいい私だなと実感します。明日は我が身!汗
※中には、命を絶つことを選んだ方や病気になっていく方もいらっしゃります。
最後に「破産先輩の名言」
ここで破産先輩の名言をご紹介します。
「お金なんてたかだか人類が作った貨幣制度でしょ?ただの紙ですよ、紙。そんなのにおかしくなるまで悩むことないですよ!」
ときどき、色々とここで綴っていきます。
どうぞお付き合いください。
また、お会いしましょうね。
宜しくお願い致します。