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#18 オーストラリアの救命講習を受けた話

もうほぼ1週間前のことですが、運転免許証とRSAに引き続いて、日本で言う普通救命講習でしょうか、オーストラリアのFirst Aid講習を受けてきました。これも、オーストラリアの海技免状を取得するために必要な単位ということで、日帰りの講習を受けてきたわけですが、まあ色々と鼻をへし折られたという講習でした。

First Aid講習の内容

筆者が受講した講習は、TAFE QLDが開講している日帰りの講習だったのですが、救命講習は職業柄、受講が必須になるような場合も多いようで、知識のリフレッシュ目的で受講されている方も多くいました。また、TAFE以外にも講習を開講している訓練機関が多くあるようで、どうも聞いた感じでは、TAFEの講習が1番丁寧に(というかボリューミーに)しっかり教えてくれるようです。おかげでとてもいい勉強になったのはもちろんですが、事前の予習課題が16ページ、80問もあったのはさすがに辟易しました。
オーストラリアのFirst Aid講習は、大きく2部構成になっていて、前半は心肺蘇生(CPR)について、後半は一次救命措置(FA)についてという内容になっていました。やっている内容自体は、日本のものとほぼ変わりないと思ったのですが、この余裕は前半のCPRまででした。後半のFAになると、日本ではあまりやらないような、糖尿病の低血糖発作や喘息発作の応急処置、アナフィラキシーショックの際のエピペンの打ち方、脳卒中の際のFASTテスト、ヘビ咬傷及びヘビ毒の応急処置など、生活習慣病や慢性疾患に起因する症状の急変を含めて、一般人がひととおり経験するかもしれない全ての応急処置を英語で勉強する内容でした。そして、最後の実技試験では、付与された想定をもとに、実際にFA対応を行い、その内容や病状の変化をレポートに書いて医療機関に引き継ぐまで、一連のデモンストレーションを英語でするという、なかなかハードな内容でした。想定の一例をあげると、「庭仕事中、ヘビに右前腕部を噛まれて尻もちをついた。その際に、左肩を打ち付けて脱臼し、左手手掌基部に擦り傷を負うとともに、喘息発作に陥った」という感じでしょうか、想定が始まると患者役が咳で苦しそうにしているところから始まり……といった感じでした。
やはり、英語でここまでやろうとすると、どうしても語彙力がついてこなくなります。うまく表現できないとか、上手く伝わらないとか、そういった問題に直面しながらFAを行うのは、こんなにも難しいのかと改めて英語力の大事さを思い知らされました。明日からのTAFEがますます不安になりました。

令和6年11月3日

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