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亀の子たわしのようにはなれなかったパイオニアの上場廃止

オーディオ機器メーカーのパイオニアは2019年臨時株主総会を開き、ファンド会社完全子会社となり上場を廃止しました。

パイオニアはトヨタから車載機器の大型受注を受けたが、マネジメント不足でこなせなかったようです。

上場廃止前の18年9月末時点の自己資本比率は70%と超優良でも、事業力がないとあっという間に追い詰められる厳しい時代です。

大塚家具のように上場企業を相続で引き継いでも、経営能力がなければあっという間です。

金持ちの子供に生まれることは幸福とは言えない状況です。

非上場会社ですが、亀の子束子(たわし)西尾商店という会社は、亀の子たわしという時代遅れの商品を作りつづけながら100年以上生き残っています。

パイオニアの同業界では、レコード針のナガオカがあります。
レコードの針というあまり使われなくなった商品を細々と作りつづけています。

競合他社が撤退した後、しぶとく残存者利益を享受しています。

身の丈をわきまえない拡大志向は、とくに二代目三代目には危険です。
経営能力を証明して相続したわけではないのですから。
亀の子たわしのような経営方針はリスクが少ないといえます。

「あなたも株のプロになれる―成功した男の驚くべき売買記録」立花 義正 (著)はパイオニア株だけを売買して資産を築いた様子が描かれています。
株の損失にショックを受けて集中力を失い、仕事中に足を切断する事故にあってしまうという悲劇を乗り越えて成功します。
なかなか読み応えのある一冊です。



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