はじめに
今回は気になる議員報酬について調べてみました。
1.月額議員報酬について
調布市議会議員の月額議員報酬は以下のとおりです。
議長 640,000円
副議長 580,000円
議員 550,000円
これは他の市と比べてどうでしょうか。今回もランキングを見ていきます。
議員報酬については地域によっての格差は大きいと感じました。1位は横浜市の95万3千円ですが、最下位は夕張市の18万円で5倍近い差があります。
調布市の55万円は125位と比較的上位にありますが、それでも金額的には上位とかなり差があります。
月額議員報酬を10万円ごとにグループ分けして分布を示したのが上の図です。30万円~40万円のグループが372自治体と一番多く、次いで40万円~50万円のグループになっています。
2.期末手当について
議員報酬には月額報酬とは別に期末手当というものがあります。民間企業でいうボーナスですね。
調布市の期末手当については、少しわかりにくいですが以下のように定められています。
まず期末手当のベースとなるのは、単純な月額報酬ではなく「議員報酬月額及びその議員報酬月額に100分の20を乗じて得た額の合計額」とあるので、月額報酬の1.2倍がベースになるようです。
次に、何か月分なのかということについては、「年間(4月1日から翌年3月31日までをいう。)を通じて100分の455を超えない範囲内」とあるので年間で4.55か月分が最大ということになりそうです(ベースが1.2倍されているので、通常の月額報酬換算では5.46か月分になります)。
とはいえこれは最大値なので、実績がどうなっているかも確認しましょう。
調布市議会議員の期末手当は年3回なんですね。上記を整理すると以下のとおりになります。
2月末日 100分の25
5月末日 100分の215
11月末日 100分の220(特例措置により)
25+215+200=460🤔
455超えてるなと思いましたが、どうやら令和4年12月に445⇒455に条例改正があったようなので、2月または5月分が少なかったのかなと推察しています。
ともあれ、条例で定める満額が支給されていそうですね。
この期末手当の増額についての議論された議事録が以下になります。少し長くなりますので、ご興味があればご覧ください。一部反対された議員の方もいらしたんですね。
月額議員報酬のように他市を含めて、一覧になっているようなデータは見当たらなかったので比較はできませんが、DODAの調査によると"「2021年9月~2022年8月の1年間に支給されたボーナス」が月収の何カ月分かを見ると、全体では2.57カ月分”とのことなので、民間の平均より多いと言えそうです。(民間もピンキリですが…)
3.推定年収について
これで月額議員報酬と期末手当が分かったので、表面的な年収はざっくり分かりそうです。
議長・副議長でない市議会議員の場合
月額議員報酬= 55万円×12か月 = 660万円
期末手当 = 55万円×1.2×4.55か月 = 300万円
推定年収 = 960万円
ということで、調布市議会議員の推定年収は960万円程度と推測されます。国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査結果について」によれば正社員の平均年収は508万円であったことから、民間と比較すれば高給取りと言えそうです。
一方で選挙で当選できなければ職を失うことにもなるので、それなりのリスクも負っているとも考えられますね。
4.最後に
今回は調布市議会の議員報酬について調べてみました。月額報酬は簡単に調べられたのですが、期末手当はちょっと複雑でしたね。
また、色々調べて共有していきたいと思います。それではごきげんよう。