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幻のイグチ*アカネアミアシイグチ

発生地が限られ、また発生が少ないことから幻のイグチと呼ばれているきのこがあります。(イグチとは、傘の裏がスポンジ状の管孔になっているきのこのなかまのことです。)掲載されている図鑑も少ないので、知る人ぞ知るきのこです。

その名は、アカネアミアシイグチ。

富士山、八ヶ岳、奥日光の亜高山帯の一部地域にしか発生が確認されていない大変貴重なきのこです。珍しいというだけでなく、その姿が大変美しいことでも人々の憧れとなっています。

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傘、管孔、柄の表面が鮮やかな茜色であることからアカネの名がつきました。この日は雨だったので、濡れた傘が激しい粘性を持ちゼリー状でツヤツヤと輝いています。最高のコンディションですね!!

見えづらいですが、傘にはうっすら斑点もあります。


柄の表面がひび割れるのでアミアシ。真っ赤な編みタイツ履いているなんて、やだ、セクシー♡

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柄の内側の肉は白いんですね。多分成長していく時に赤い表皮が伸びにくいために、ひび割れてアミアシになるのではないでしょうか。


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管孔は傷つけると数秒で青変します。アカネって書きたかったけど小さすぎて'ア‘しかかけませんでした(笑)管孔が真っ赤なので傷つけた部分は青というより黒く見えますね。


ラッキーなことにもう一つ幼菌がいました。

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アカネアミアシイグチは幼菌の時にだけ管孔から黄色味を帯びた水分を出すそうなのです。ちょっと裏見せてくださいな。

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おお。本当に出てる!こういうのテンション上がるなー!


アカネアミアシイグチは発生量が大変少なく貴重なきのこです。今回はずっと富士山に通ってアカネの観察を続けている先輩菌友さんにお願いして、何度か同行させてもらい見ることができました。大変貴重な経験をさせてもらい本当に感謝です。

また、今回は観察のため(某研究論文に情報提供されるとのこと)引き抜いたところを見せてもらいましたが、発生量が少ないきのこなので無闇に採取してはいけません。今回引き抜いたきのこは、元の位置にしっかりと差し戻しておきました。


普通に歩いていて見つかるようなきのこではないですが、もし発見された折には手厚く保護して、然るべきところへ発生情報のご連絡をお願いします!

まだまだ研究途上の、謎に包まれた魅惑のアカネアミアシイグチ。会いたい憧れのきのこから、また会いたいきのこになりました。いつか自力で見つけたいな。


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