ChatGPTを「なんとなく使う」から昇華するには、AI以外への興味が必要だった
皆さんこんにちは、昨年に買ったディスプレイが突然映らなくなってショック中のしょこらです…。
最近、たまたまなのですが様々な方に本を紹介して頂きました。オフラインで本を紹介頂いたら、基本その場でAmazon購入しています。機を逃さない意味と、紹介してくれてありがとうな感謝を込めてです。
少し前でしたら、物語本は結構積ん読になってしまったのですが、今やAIの時代。iPhoneのKindle読み上げ機能で積ん読知らずです。もちろん普通のKindle本を読み上げて貰うだけなので追加料金は不要。前に書いたnoteへのリンクを記事末に載せておきますね。
で、紹介頂いた本を読んでいると、あぁAIを使いこなすには、AIへの興味と共に、AI以外への興味が欠かせないな、としみじみ思ったのです。今回はそう思わせてくれた3冊をご紹介しながら、何故そう思ったのかを話していく感じで進めようと思います。
理解なくして再構築なし『プロンプトリテラシー』
実は私、初めてChatGPTを触った時に、不遜にも「これは実用化には時間が掛かるだろうな」なんて感じてしまったのです。確かに文章は出力されるものの、その文章に狙った通りの面白さや正確さを感じなかったからです。
ただ、それから様々な人の使い方を見て、日々使っているうちに「これは将来もっと一般化するから、今すぐ使い始めないとトンデモナイ差が付く」と思うようになっています。そこからは、とにかく使い倒してnoteにまとめる日々です。
この「様々な人の使い方を見て」にはWebでしたり、もちろん本も入っていたのですが、イマイチ「これだ!」と思う本が無かったのは事実です。なんだか「そんなん絶対使わないやん!的な用途をムリヤリ書いている感」を感じていたのです。
その中で、この『プロンプトリテラシー』は真摯に「実用的な技術を、ChatGPTの背景と共に説明する」点で頭一つ抜けていると感じました。
車の運転をするのに車の仕組みを知っている必要はもちろん無いのですが、ある程度どう動いているのかを知ると、使いこなし方に差が付くのも事実です。まさにそんな感じの、必要最低限の理解と使いこなしに向き合った本。
そりゃ、対象への理解無くして、使いこなしは無いよなぁと思わせてくれた一冊でした。人だって相手に興味ないのに一緒にいられるわけないもんね。
一は全、全は一『BIG THINGS』
ただ、AIによるプロセスの改善って、部分的にやってもあまり意味がないとも感じています。AIを使うことが目的化すると何やっているのか分からなくなるのです。まだまだMicrosoft Office関連(PPTとかExcelとか)は断然手動の方が速いですね。ムリヤリAIを使う理由が全くない。
やはり、最終的なゴールに向かって、「全体を良くすること」が「最適化」なのです。そのうち出来る部分はAIに任せれば良いし、出来ない部分はこれまで通り手動で対応すれば良い。
その区分けをするための「計画の大切さ」を改めて教えてくれるのが、この『BIG THINGS』です。今のところ、今年読んだ本の中で一番ためになった本です。
この本は、プロジェクトが予想の範囲に収まらない理由を数々の具体例とともに教えてくれます。どうして超一流の人たちが計画するオリンピックが納期・予算に収まらないのか。なぜ映画の撮影は延期に延期を繰り返してしまうのか。それには確固たる原因があるのです。
奇しくも仕事で大幅な納期・予算オーバーという苦汁を飲んだばかりの私めには、お腹の底から染み渡る一冊でした。皆さんはそんな経験しないように先に読んでおいて、関係者一同にもこの本配っておいた方が良いと思う。
巨人の肩に乗れとは正にこのこと。どんなに部分を効率化したって、全体最適が達成出来ていなかったら意味ないんですよね。ちょっとした毎日の節約にストレスを溜めて、突然散財する失敗と同じですね。
目に見えない大きな流れ『風神雷神』
前の2冊で、一部の効率化、全体の最適化を学んできたのですが、この一冊は「いやー最適化なんて考え方自体が視野狭窄だったわー」と教えてくれました。
なんとなくですけど、定期的に『坂の上の雲』のような本が読みたくなる時があります。それは「放っておくと日々ずるずると下がり続ける視座」への抵抗みたいなものなのです。今年はこの本のおかげで『坂の上の雲』を読まずに済みそうです。
国宝である『風神雷神図屏風』を描いた俵屋宗達さんについてのお話なのですが、宗達さんの人生にはまだまだ未解明な部分が多いのだそうです。本書はその未解明な「空白の歴史」を逆に活かしまくって冒険絵巻に仕立て上げた「芸術とは美しい嘘」の体現書です。でも、とにかくアツいんだな。
成果物の限界値は、最初に設定する目的次第。そして目的の設定は設定者の視座次第です。少しでも良い結果を残そうとするなら、視座を高く保つ努力も必要になるのですよね。毎日、視座は少しずつ下がっていくものですから。人間だものね。
この「一の効率化」、「全の最適化」、そして、「視座の高度化」はどれもが一つでは機能せず、全てが少しずつ改良されるべきことだと感じるのです。難しいですけどね。でも、そんなことを感じさせてくれた3冊だったのでした。
もし一冊でもご興味を惹く本があったらこのnoteを書いた甲斐があったというものです。私、人に紹介された本を読むのが大好きですので、ぜひこんな本が良かったよなどありましたら教えてくださいませ。
読書って、本当に良いものですよね。
ではでは。