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日記 11月29日 歩道橋はどこにある?
真夜中の1時半。娘が布団からむくりと起き上がった。そのまままた突っ伏して眠るパターンはよくあるのだが、今回は布団の近くに置いてあった絵本を読み始めた。しかも声を出してきゃっきゃっ言いながら。とても楽しそう。
私も娘の気が済むまでお付き合いさせてもらった。読んだ本はパンどろぼうとかノラネコぐんだんとか娘のお気に入りが多かったように思う。
起きてすぐに本を手に取る娘がとても素敵だなと思う。私の場合、スマホのアラームで目を覚まし、そのまま眠気が飛ぶまでスマホで触ってしまうから。
真夜中の絵本時間はそのまま1時間ほど続いた。しばらくして娘は目を擦りはじめ、ハイハイで布団に向かうと律儀に枕に頭を乗せて静かに眠っていった。あまりにスムーズで可愛く思った。生まれて1年少し。もうこんなに人間の生活様式が身についているなんて。枕の上に頭をきちんと乗せるところがなんとも可愛い。(数分後には寝返りをして頭の位置がずれていっちゃうんだけどね)
育休が明けてから新しく覚えた経理の仕事が1ヶ月ぶりにやってきた。
覚えていた部分と覚えきれていなかった部分。色々あるけれど、回数をこなしていくうちに作業のスピードも少しずつ上がってきたように思う。
過去のメモを見返したら、自分の躓きそうなポイントをしっかり書き残している過去の自分の筆跡があって、変な感覚だけど頼もしく思った。昔は全然仕事できなくて、仕事をしている自分を見られるのが嫌だった。
仕事が出来ない自分を認められたから前に進めてきたのかな。どういうところが苦手なのかを把握していくようになって、改善案を色々試して、最適解を更新し続けて、自分の取り扱いが上手になってきたのかもしれない。
そう思うとたくさんミスをして、自尊心がどん底だった新入社員の頃も、私の人生において汚点というだけでも無くなってくる気がする。
母親が痛い思いを乗り越えて、丈夫な体で産んでくれた私という1人の人間。ひとつの生き物。仕事が出来ないという理由だけで生きるのをやめなくて良かった。私がこの世にいてもいなくても、地球にとっても日本にとっても大したことではないけれど、私はこの心と体を大事にしたい。こんな考えに至ったのはやはり自分も命懸けの出産と育児を経験したからだな。
なんだか話が飛躍しちゃった。日記だからいいか。
あと、私が仕事で少しずつ自信を取り戻せるようになった要因の一つに、今の職場の精神的安全性が高いからというのも大きい。新入社員で働いていた職場は生活環境の変化など色々なストレスが重なって、抱えきれていなかったように思う。今ならもっとこう出来たのではないか、あの上司と仲良く出来たのではないか、そんなことを最近よく考える。
最近は乃木坂46の新曲「歩道橋」をよく聴いている。秋元康さんのこういう歌詞、本当に好き。歩道橋という新たな道を進むか、これまでと同じ道を進んでいくのか。どちらに進むか悩んでいる人の背中をそっと優しく押してくれる歌詞。センターは私が密かにいつも応援している遠藤さくらちゃん。表情豊かでダンスもしなやかでこの曲にぴったり。
↑PVが素晴らしかったので少しでも気になった方はぜひ一度ご覧ください。
歌詞を味わいながらふと思う。私にはもう歩道橋は無いのかなって。このまま育児と穏やかな生活の営みを重視して、何のスキルもないままパートをのらりくらりすることになるのかな。本当は今の会社で正社員として復帰する予定だったけれど、会社の都合でパートになってしまって。このままでは金銭的に不安だし、転職に使えるようなスキルが得られるわけでもない。働きやすい職場だけど、いつかはここを離れないといけないんだろうなと思う。
土曜日の朝、娘が珍しくぐっすり寝てくれているので久々にゆっくり日記が書けた。泣きながら書いた。頭の中がスッキリして良かった。ここまで読んでくださった方がいたらありがとうございます。
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