サバタケ汁

先日、体調を崩して寝込んでいた時に夫がサバタケ汁という料理を作ってくれた。
長野県出身の彼が作ってくれたこの料理は郷土料理らしく、長野県民なら食べ慣れている物らしい。

味噌汁の中に細長い筍とサバの水煮が入っており、これがなかなかどうして美味しいのだ。
ほろほろと身のほぐれた鯖に、もったりとした味噌汁、対照的にシャキシャキと瑞々しい筍、これらは見事に調和していた。

夫は白だしと生姜チューブで味を整えていたが、普通の味噌汁よりも滋味深く、私はすっかりサバタケ汁を気に入ってしまった。

そういえば、長野県ではスーパーマーケットでネマガリタケという筍とサバの水煮缶がひとつのコーナーいっぱいに展開される時期がある。初夏のあたりなのだけど、それはまさにこのサバタケ汁に使われるネマガリタケの旬の時期らしく、この季節が来ると皆サバタケ汁を作って旬の味を楽しむらしい。(北信地域の文化だそうです)

三重県民の私には結構カルチャーショックでしたが、あまりの美味しさに案外あっさりと受け入れてしまいましたとさ。次は自分でも作ってみようと思っております。

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梨本あさこ
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