卒業のうた
昨日3月24日は「恩師の日/仰げば尊しの日」ということで、スタエフでもそんな話をしたのですが(よかったらぜひ聴いてくださいませ!)
卒業式シーズン、もうかなり遠い昔の話になってしまいましたが、卒業式では「仰げば尊し」以外の歌もうたったことがあるのを思い出していました。(皆さんはどんな歌をうたいましたか?)
というか、このシーズンになると思い出す、大好きな歌があるのです。
♫み〜どりもぉ〜えい〜で、という歌いだしの曲。
あまりメジャーではないので、知っている方は少ないかもしれませんが、ずっとわたしもタイトルを知らないままでした。小学校のときに歌ったきり、確かのその時は「卒業のうた」と聞いていたような記憶があるのですが、あまり気に留めてなかったのです。だってさ、考えてみたまえ小学生だぞ。いちいち細かいことなんて気にしない元気な子だったの、わたしだって。(もしかすると自分の学校のオリジナルソングなのかもくらいに思ってました)ただ、メロディも歌詞もとても好きで、何年もたっているのに思い出してはソラでうたえる曲でした。
けれど、いまやGoogleセンセイやYahoo知恵袋に聞けば、たいていのことは判明するこのネット時代、長年の疑問を解決すべく、そうだ調べてみればいいのだわとその歌詞の一文を検索窓に打ち込んでみたのです。そうしたら、どうやら
「分袖」
というタイトルのようでした。読みは“ぶんしゅう”。でも意味はわからず、、、これを調べても五分袖とか七分袖(笑)とかが出てきてしまうのです。でも、とある高校の卒業式で歌っている動画にはヒット、まさしくビンゴでした。
なんと1941年の音源が国会図書館にも残されているようです。戦前から歌われていたとなんて驚き。
あぁ、やっぱり心洗われるメロディーだなぁ、歌詞も素敵だわ、あの頃は純粋だった、、、などと思いながら、さらにあれこれ調べてみると、とある方のブログ(なんと2005年の記事!)に辿り着きました。
もともとはアイヒェンドルフという人による"「森」「孤独」などドイツロマン派を代表することばに満ちた詩"に、メンデルスゾーンが曲をつけたものなのですね。
そうだったんですね! こんなこと全く知りませんでした。メンデルスゾーンならそりゃ心震わす名曲なはず!(メンコンことメンデルスゾーンのヴァイリンコンチェルト大好きです)そして、さらにその原曲は讃美歌でもあり日本語訳では「緑の森よ」ということもわかりました。
そうか、、、だからどこか崇高な響きもあったのかとますます納得。
歌いだしのハーモニーがほんとに好きで、鳥肌モノ(いい意味で)なんです。「分袖」はあくまでも一部分だとわかるのですが、それでもやはり名曲です。
もうあの頃のように大勢で集まって合唱する機会なんてないけれど(あ、でも今は567で卒業生の皆さんも合唱とかできないのか、、、)久しぶりに動画の皆様とハモッてご満悦。
そして、先程のブログのコメント欄をしみじみ読んでいたら、やはり卒業のときに歌ったのが印象に残っている、という方々のことばが溢れていました。なかには分袖→仰げば尊し→蛍の光の順のメドレーになっていて、間奏もとても美しいものだった、と書かれている方がいて「そうそう!わたしもそうだった!!」と嬉しくなりました。決して有名な曲ではなさそうなのだけれど、あちこちで同じような経験をしている人たちがいることに、なんだか感激。
緑萌出で 花は近く
学びの窓に 春はかえる
みとせの月日 夢と流れ
別れの朝は はや来たりぬ
ちなみに、わたしは小学校のときにこの歌をうたったので、
“みとせ”は“むとせ”(六年)という歌詞で覚えていました。
きっと先生がわたしたちに合うようにと変えて教えてくださってたんですね。
そんなことにも今さらながら感謝しながら、当時の恩師の方々におもいをはせています。あの頃の思い出は、ほんとうにかけがえのない宝物。
これから先も、この季節にはこの歌と、懐かしくてキラキラした日々を思い出すことでしょう。
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