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【フランスおいしい旅ガイド】ミディ・ピレネーの郷土料理

名物料理


○コッコーヴァン Coq au Vin

鶏の赤ワイン煮のミディ・ピレネー版。フランスのブドウ栽培地ごとにバラエティに富んだ作り方があるが、この地方では豊富な鶏などの家禽類を、地元の赤ワインと特産のアルマニャックに漬け込んでから調理する。

○鴨のコンフィ セップ茸添え Confit de Canard aux Cèpes

コンフィは豚、鴨、鵞鳥などをそのものの脂肪で低温で煮たもの。「トゥーピーヌ」という大きな土鍋に入れて何ヶ月も保存できる。

臓物料理


○カバソルCabassols

カバソルとはコース・ド・ラルザック高原の仔羊の頭や足、臓物をさす土地の方言。この言葉はそのまま、この高原の仔羊の臓物を使った料理名となっている。仔羊の頭や足、胃などを各種の野菜、仔牛のすね肉、ハムとともにポ・ト・フーと同じように大鍋でゆっくりと煮込む。独特の味のするスープを賞味してから、肉類には、仔羊の脳みそを加えたヴィネグレットソースを添えて食べる。

○アルビ風牛胃のサフラン風味煮Gras-double au Safran a l'Albigeoise

牛の胃の中でも特に脂肪分の多い肉質の厚いもの(第1胃gras-doule)を用いる。まず半日ほどかけて、背脂、仔牛の骨、羊のすね肉、玉葱、人参、ブーケ・ガルニとともに、たっぷりの水で煮る。胃を取り出して四角に切り、煮汁は漉しておく。鍋にオリーヴ油を入れ、さいの目に切ったハムを炒める。小麦粉をふりかけてからさらに炒め、パセリ、ニンニクを加え、煮汁を注ぎながらソースを作る。このソースの中で、胃を弱火でことこと煮込む。仕上がる30分前にサフランを加える。ケッパーあるいはピクルスを添える。

トゥールーズの料理


トゥールーズ一帯はフォアグラの産地であるが、ガチョウ、羊、豚などの内臓を使った料理も多い。コンフィやカスレといった代表的な料理に香りを添えるのが、ロートレックのピンクのニンニク、ロマーニュの白ニンニクをはじめとする様々な野菜。果物もメロン、リンゴ、プラム、桃、食用ブドウのシャスラ種など、大変豊富。

○トゥールーズ産生ソーセージSaucisse de Toulouse

豚の肩肉や三枚肉がベース、胡椒風味。1個ずつねじらず長く作ってとぐろを巻いて売られている。

○トゥールーズソーセージの炒め焼き セップ、ジャガイモ添えSaucisses de Toulouse aux Cepes

トゥールーズソーセージを、ガチョウ脂で炒めて取り出し、代わりにセップの粗切りを入れて炒め、ほぼ火が通ったところでニンニクのみじん切りを加えて香りを移し、塩、胡椒する。塩ゆでしたジャガイモと合わせ、パセリをちらす。

○トゥールーズ風鶏のポ・ト・フーPoule au Pot Toulousaine

雌鶏に土地のハム、ニンニク、パン粉、卵を合わせた詰め物をして野菜とともに煮る。だしの出たスープは前菜、肉と野菜を主菜にする料理。

○トゥールーズ風アイヤードAillade Toulousaine

特産のニンニクとクルミをペースト状にし、オリーヴ油と合わせたソース。鶏肉類とよく合う。

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