【フランスおいしい旅ガイド】オーヴェルニュの地方菓子
フランス中南部に位置するオーヴェルニュ地方の郷土菓子をご紹介します。
土地の産物を使ったお菓子
○フロニャルドFlognarde
オーヴェルニュ、リムーザン、ぺリゴール地方の、クラフティの生地だけを焼いたデザート。古フランス語fleugne「やわらかい、ふんわりした」から派生した語。
○ブールボネ風クラフティ Mias Bourbonnais
タルト型に練りパイ生地を敷き、黒サクランボを並べ、この上に、牛乳、卵、砂糖、小麦粉で作ったクレープと同じ生地を流し、熱いオーヴンで焼いたもの。焼き立ても、冷めたものもおいしい。
○ミリヤールMilliard
サクランボ入りのクラフティのようなケーキ。
○ファリナードFarinade
リンゴ入りパンケーキ。
○グネールGounerre
タルト型に練りパイ生地をしき、ジャガイモの薄切りを並べ、生地でふたをして焼きあげる。
○ピカンPiquant
リンゴあるいは洋梨入りパン。
○ブーリオルBourriols
オーヴェルニュからリムーザンにかけての地方で、パンの代わりに食べていたもの。ジャガイモをゆでて熱いうちにつぶし、牛乳少量で溶かしたイーストを合わせる。この中にライ麦粉、そば粉、小麦粉などを混ぜ込み、牛乳で溶きのばしてから、布で覆って1日寝かせる。クレープと同じように焼いて、好みでジャムやバターをつけて食べる。
○ガナのブリオッシュBrioche de Gannat
ブールボネ地方にある、グリュイエールチーズ入りのブリオッシュ。
キリスト教にまるわるお菓子
○ファリネットFarinetts(またはパシャードPachade)
クレープとオムレツの合いの子のようなもの。復活祭に食べる。
お祭りのお菓子
○ブーニェットBougnette
揚げ菓子。粉と牛乳を混ぜた生地を油で揚げ、ハチミツなどをつけて食べる。
○グニーユGuenille
肉断ち期間用の揚げ菓子。
コンフィズリ
○パスティーユ・ド・ヴィシーPastille de Vichy
真っ白な八角形の平たい飴。ヴィシーの薬剤師が考案した。鉱泉水から抽出した塩分を飴に入れたもの。パスティーユという名は、アンリ4世の2人目の妃マリー・ド・メディシスお抱えの砂糖職人の名に由来する。