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ドルチェ&ガッバーナ誘惑のキスチョコ 愛と情熱

✴︎✴︎この記事は平均4分で読めます(1800字)
✴︎✴︎Baciチョコレートが好きな方、ドルチェ&ガッバーナが好きな方におすすめします。

バッチBaciはイタリア土産でも有名なチョコレート。ヘーゼルナッツのジャンドゥヤに、これまた丸ごとヘーゼルナッツを乗せてチョコレートでコーティングしています。

ペルグリノ社の商品で、昔から味も形もほぼ変わっていません。もはや伝統菓子ですよね。実は今年、バッチが誕生して100周年になります。

Baciとはイタリア語でキスのこと。
トップにツンと突き出たヘーゼルナッツが、まるでキスをおねだりしているかのように見えませんか?

ちなみにアメリカのハーシー社のキスチョコはチュッという感じですが、イタリアのキスチョコBaciは、バッチ!と大きな音のしそうなキスですね。

バッチブルーの星空の下、ダンスすること恋人たち。
Baciらしいシンボルです。

伝統あるBaciは星空を思わせる深い青がブランドカラーなのですが、今季はまばゆいばかりの真紅に大変身!

キャッチフレーズは、アモーレ・パッシオーネ。

愛と情熱。

真紅をまとったこの小さなチョコ一粒には、ありったけの愛と情熱が込められています。

ラズベリーシュガーの入った甘酸っぱいジャンドゥヤを真紅のチョコでコーティング。お決まりの愛のメッセージも入っています。

このグラマラスなBaciは、イタリアを代表する世界的ラグジュアリーブランド〈ドルチェ&ガッバーナ〉とのコラボレーションです。
昨年に引き続き、今年もまた〈ドルチェ&ガッバーナ〉とのコラボレーションで、伝統のチョコレートに革新を吹き込みました。

100年という節目に、Baci史上、最もセクシーなチョコレートに仕上がったのではないでしょうか。

〈ドルチェ&ガッバーナ〉は、何かと物議を醸し出す、まぁお騒がせのセレブブランドですが、デビューから一貫して古き佳きイタリアらしい成熟した女性にインスパイアされながらも、新時代に向かう女性像を創り続けています。

イタリア系のマドンナや女優のモニカ・ベルッチは〈ドルチェ&ガッバーナ〉が良く似合いますね。
最近では、イタリア系ではありませんがハリウッドスターのジョージ・クルーニーと結婚した国際法と人権が専門の法廷弁護士のアマル・クルーニー女史がドルチェ&ガッバーナを颯爽と着こなしています。

グラマラスでクラシカルな才媛。何者を畏れぬ強さ。モノクロでも光り輝く往年の大女優をも想わせる迫力が無ければ、このブランドを着こなすのは難しいでしょう。

わたしはこのブランドが創るチネチッタらしい雰囲気が大好きです。どのドレスにも映画的な物語を感じます。

〈ドルチェ&ガッバーナ〉の創るシチリアンドレスは、リトルブラックドレスを超えた究極のドレスではないでしょうか。少女にも娼婦にも見える。都会の淑女にも島の女にも見える。わたしにとっては永遠の幻のような女性像です。

さて、世間ではお騒がせなブランドではありますが、それもこれも創造性の一旦であり、スキャンダルまでもがクリエイションなのでしょう。2023年のコレクションはもう息を呑むほど完成度が高く、お見事の一言!

今回のミューズは、これまたお騒がせなセレブリティ、キム・カーダシアン。

ショーの始まりで、マフィアが集まりそうなシチリア風レストランのモノクロ映像がスクリーンに映し出されます。そこに現れたドレス姿をのキム。余裕たっぷりに往年のソフィア・ローレンをも思わせる妖艶さで、スパゲッティを食べ続けます。

キムのモノクロ映像を背景に繰り出されるコレクションの数々。ドルチェ&ガッバーナと同様、スキャンダルをも糧にし続けるキム。双方の波動が最高潮にシンクロしています。

すべてのドレスが色味を抑えたモノトーンとメタリック、時々アニマル柄が出てきますが、ショーの中盤、たった1人だけ、真紅をまとったモデルがキャットウォークを歩きます。

たった一度だけ。

その真紅のインパクトが、たちまちのうちに馥郁(ふくいく)と、コレクション全体に艶やかな赤い果実の香りをまとわせるのです。

これはもう計算され尽くした演出。
もはや知能犯と言ってもよいくらい。

私たちは、たちどころにドルチェ&ガッバーナの意図する紅の残り香に支配されてしまうのです。

そんな彼らが仕掛けてきたBaciチョコレートは一筋縄では行きませんよ。これほどまでにインパクトのある真紅のチョコレートをわたしは初めて見ました。

ただの赤ではなく、目を惹かざるを得ない誘惑の赤。
時間も、息をも止める赤。

この赤いBaciは期間限定とはいえ、100年のブランドを、攻めのブランドにも変えてしまいました。

今季のBaciは、まさに真紅のジュエリー。
イタリア流、官能的なドルチェ・ヴィータ(甘い生活)を、しばし女優気分で味わっております。

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