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ちょこっとDiary カメラの抽選販売ってどうなの?

 ああ、また外れた・・

1、カメラの抽選販売?

 円安とも絡んでか、カメラの価格が高騰している。
 そんな中、人気のあるカメラを買えない状況が続いている。価格高騰や、入手の難しさの原因は、転売目的で買い占められることが一因らしい。このため、最近はメーカー直販の抽選販売なるものが幅を利かせている。

2、転売防止のための抽選販売?

 抽選販売は、どうやら、転売防止と購入機会均等を確保するために導入しているようだが、決してうまくいっているようには思えない。なぜなら、私自身、半年以上、複数回にわたって抽選に応募しても、まったく当たらないからである。
 そもそも、限定品でもない製品の抽選販売って、どういうことなのだろう?

 新製品の予約販売なら理解できる。
 予約をしてもらい、それに見合った数量を製造して販売する。予約が見込みを上回ったなら発売日を延期しても良い。メーカーは販売先を確保した上で計画的に生産できる。一定のキャンセルリスクもあるから絶対ではないけれど、基本的に無駄な在庫を抱えずに済む。また、仮にキャンセルがあっても、それだけ人気なら再募集可能だろう。
 何より、買い占め防止策を併用すれば、予約したユーザーも、確実に製品を手に入れられるので、双方にとってメリットがある。(少なくともくじ運の悪い私にはある)

 それが抽選販売ときたらどうだ。
 抽選ってことは、抽選に当たらなければ、永遠に購入できないのだ。(少なくとも私は買えない)全くもって納得いかない。しかも、限定品ではなく通常製品なのに抽選販売なのだ。

 人気の製品なら、転売目的による買い占め等もあるだろうから、これを防ぐための対策が必要なのは理解できる。その製品を使うことが目的ではなく、その製品を利用して利益を貪ろうとする者が横行すれば、その行為は、製造メーカーへの営業妨害となるだけでなく、そのメーカーや製品自体の忌避に繋がりかねないからだ。
 これはメーカー、ユーザー双方にとって好ましいことではない。

3、転売防止にはならない抽選販売

 しかし、だからと言って「抽選」はないだろう。
 販売店が抽選するならまだしも、製造メーカーが自分で作った製品を抽選販売をするなど理解し難い。あまつさえ自社サイトでしか販売しないことが続けば、もうカメラ専門店はそのメーカーを扱わなくなるのではないかと心配になる。
 何度も言うが、抽選に外れ続ければその製品を永遠に買えないのだ。
 何より、こういうことを繰り返すことは、結果的に転売目的のバイヤーに資することになってしまう。

 そもそも、デジタルカメラは開発サイクルが比較的短いので、抽選に外れ続けている間に、新製品が発売されかねない。実際、この可能性は十分ある。
 そうなると、いつ手に入るかわからない抽選品より、多少高くても確実に買える転売品を買うか、出回っている中古品を求めることになってしまう。場合によっては、その製品を諦め、製品供給の安定している競合他社製品を検討することになるだろう。
 いずれの行動も、メーカーの利益に繋がらないことは明白だろう。

4、転売防止に向けて

 SONY等では以前から行われていたが、最近、FUJIFILMも言語設定をパッケージ化するようにした。

 国内モデルは日本語と英語だけで、多言語で利用したい時は言語パッケージを購入するというものだ。価格は1言語5500円。転売防止が目的とすれば、円安の現在、この価格が適正なのかは悩ましいところだし、英語が入っている点も気に掛かるところだ。
 でも、わたしはこの取り組みを支持したい。
 メーカーが行うべきことは抽選販売などではなく、こういったユーザーに迷惑のかからない対策を地道に行うことだろう。

 また、こう言ったリージョナルコード的な取り組みとともに、予約販売にも力を入れてほしい。受注状況と生産能力をユーザーに詳らかにし、納品目安を示した上で、予約販売を実施してほしいのだ。その際は、自社直販だけでなく、少なくともカメラ専門店には、きちんと製品供給してほしい。(カメラ業界の振興のためにも専門店は大事にしてほしい。)
 そうすることで、転売目的の購入を防ぎつつ、本当に使いたいユーザーへ製品供給することが十分可能なはずだ。今のまま新製品すら手に入らない状況が続くようでは、ますますカメラ離れに拍車を掛けかねない。

あたかも、真っ当なことを主張するかの如く、長々と書き連ねたが、結局のところ、くじ運が悪い私の愚痴なのであった。


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