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シナモンロールで思い出すこと

このパンを一躍有名にした映画、

『かもめ食堂』(2006年)


まだ小さかった子どもたちと、
何度も見ました。

レンタルビデオ屋さんでは、
ひとり1個、好きなのを借りていい。

そんなルールで、思い思いの
好きなアニメを持って来た子どもたち。

かもめ食堂は、もちろん私がセレクト。

派手さはないし、
これと言って盛り上がる場面もないから、
ひとりでひっそり見始めたのだけど、
気がついたら、
子どもたちもみんなテレビの前に集まって
静かに見入っていた。

この成形は、難しいんだよな

心に残るセリフもたくさんあるけど、
あくまで、大人向け。

意味分かるのかな?面白いのかな?
心配をよそに、
全員最後まで座って見入っていた。

意外と面白かった。のか?

そこで、私は変なイタズラを思いついた。

当時、末っ子の息子は幼稚園年少。

劇中で、"マサコ"を演じた
もたいまさこさん。

彼女の不明になったスーツケースの中に
大量のキノコが入ってるシーンを、
息子にサプライズしようと思いついた。

色んなキノコを買いに行き、
息子の通園リュックにこれでもかと
キノコを詰め込んだ。

普段リュックに入れてた荷物は、
別の手提げに持たせる予定だった。

最終発酵。今から焼くけど、
もう、暴れてる子がいる


先生とやりとりする連絡帳に、

こんなイタズラしちゃうから、
様子を教えて下さい〜

と、書いて帰って来た息子と対面するのを
楽しもうかと思っていた。

でも。
でも。

先生に、余計な仕事増やしちゃうか…
もし、カモメ食堂見てたら、何のことか
分かるかもだけど、
見てないと、❓❓❓で、
意味分からないよなぁ…


と、直前で荷物を通常通りに入れ替えた。


今も、シナモンロールを焼くと、
その事を思い出してしまう。

焼き上がり。
毎回、大きさも形もバラバラ

昨日見た映画みたいに、
リュックからたくさんのキノコが
出て来た息子は、もしかしたら、
ちょっとだけ人生変わったかも。

原型は…


そんなあれこれを、想像しながら、
いつも、焼きたてを1個食べる。

一番出来の悪い、形が崩れてしまったのが
隅っこはサクサクで、美味しいのだ。

一番出来の悪い子は、可愛い。
って言う、アレですね。


あ、ウチの息子は、
めちゃくちゃ出来良いですから!!

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