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間引く側 間引かれる側

畑の作業で出来ればしたくないこと。

「間引き」

種を多めに蒔いて、
育ちの良いのを残して、後は間引く作業。

間引かれた小さな芽が、
まるで自分か、子どものことのようで…
なんとも、やるせない。

畑を始めた頃は、
間引きのタイミングが遅すぎたり、
少なすぎたりして、
育たなかったことも多々ある。

間引きを最小限にする為、
種を蒔くときから考えている。

中には、何粒か蒔いて争うことで、
成長を促進する、というものもあるので、
塩梅を見ながら。とはなるのだけど。

今はニンジンも、大根も、
間引きしないで育てている。
初めから、一穴、一粒とかにして。



私は人として、稼いでいない。

社会的には戦闘能力が低い。
確実に間引かれる側の人間なのだ。

価値がない人間ではないと思っている。
でも、客観的に見ても
付加価値はやっぱり低いんだよな。

そんな私に間引かれる野菜の新芽は、
できれば最小限でありたい。

間引かないでそのまま植えたオクラ


間引かれる気持ちが、
少しだけ、分かる気がするから。

種には、とてつもないエネルギーが
詰まっている。

次につながっていくんだもの。
子どもたちみたいに。

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