
来た道を、振り返ったら美しい
早朝の散歩は、旅行先でこそ、する。
旅行先の朝は、昼間に見る景色とは違う。
いつも見る、地元の朝とも違う。
見逃したくない。

一番の観光スポット
朝6:30
いつも人で溢れているけど、
少し早起きするだけで、この静寂。
"最高なカフェで、他の客がだれもいない"
今年そんなことが、何度かあったけど、
その高揚に近いかも知れない。
この季節は、思い思いのしめ飾りが
あって、それを見るのも楽しい。

季節の行事は、地域性ってかなりある。
スーパーの店先に並ぶしめ飾りも、
私の地元とは全く違う。
大きくて立派、華やかなしめ飾り、
色味のない、控えめなの。
本当に個性が出る。
でも、どんな人が住んでいるのだろう?
と思うのは、
小さめだけど、
ちゃんと個性があるしめ飾り。
一番多く見る、シンプルなやつも好き。
そう言うのは、大抵
地元で昔から作られている、伝統的なやつ。
道ゆくたくさんの人を見守る、存在。

年末は、家族で旅行に行く。
特にそうしようと決めていた訳ではないが、
みんなが集まれて、どこかへ出かけられるのが
この時期しかなくて、何となく
それが恒例となっている。
年末のうちには家に帰り、
元旦は家で過ごすのも恒例。
元気なうちに
集まれるうちに
年が明けると、51歳になる。
もうとっくに人生の折り返しに入っている。
でも、来た道を戻れる訳でない。
段々と細くなる道を前に進んでいく。

ふと、今歩いて来た道を振り返ってみる。
やっぱり美しい。
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
今年、noteを始めた頃、
ある方の記事で紹介されていた、名言。
人生とは、
美しい刺繍を裏から見ているようなものだ。
その模様が何を意味しているか、
そのままでは分からないが、
それを表から見られるようになったとき、その意味と美しさが分かる。
自分自身は、人生を振り返るような
歳になった。
子どもたちも時々来た道を振り返るかもしれないけれど、そこにはまだ美しさは無くて、
不安になるかも知れない。
大人が言う、
若い頃の失敗や経験は、
全て糧になる。
どんなに実感していて正しくても、
子どもたちには、絶対に伝わらない。
振り返ったら来た道が美しいと
気がつくには、ある程度
刺繍の全貌が出来てこないと分からない。
自分の刺繍も、まだ完成していない。
このあと、長い時間をかけて
足したり手直ししながら、
最期は、額に入れられると良いな。
と思っている。
私しか知らない、通れない、
細い道を進む。