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バウムクーヘン

バウムクーヘンはお好きですか?
好きですよねー。

何を隠そう。

私はバウムクーヘン発祥のひとつである街、
ドイツの"ドレスデン"で
その、昔ながらのバウムクーヘンを
食べたことがある。

間違いなく、私の自慢のひとつなのだ。


しかし。
それがどんなモノだったのか…

ほとんど覚えていないのである。

"本場のバウムクーヘンを現地で食べた"

そんな満足感だけで、
バウムクーヘンを語ろうと思う。

バウムクーヘンの本場・ドイツでは、国立ドイツ菓子協会によって材料や作り方について下記のような規定を設けています。

①使用する油脂はバターのみ使用する

②ベーキングパウダー(膨張剤)を使用しない

③バター・小麦粉・砂糖1に対し、卵を2使用する

④職人が1本1本手作りする



この規定を満たしていない場合、ドイツ国内では「バウムクーヘン」として販売することはできません。

欧州では、
チョコレート、ビール、パンなど…
多くの主要な食品において

材料や配合が、明確に決められていて
それ以外は、その名を語ることは
認められない文化がある。

つまり、差がつくのは職人の
経験と腕。

紛れもなく、"食の伝統"ってやつ。
守るべきものを、
国が、ちゃんと先導しているイメージ。


ドレスデンで食べたバウムクーヘンも、
もちろんその名を語るにふさわしい、
商品だったに違いない。

うっすら記憶にあるのは、

フワしっとりに慣れている日本人にとって、
それは少々パサついて、全く別の焼き菓子
だと感じた。
乾燥気味で、寒いことも関係してるかも。

それに対して、

「ドイツのバウムクーヘンは、
美味しくない!」

とか言う、不届きものがいて

度々、腹を立てていた。
日本食至上主義の人は、
海外で平気で毒を吐くのである。

日本のが美味しいのは、
日本人が、日本人の好みにアレンジする
バイタリティが尋常じゃないからなのは、
あるのだけど、

現地とそもそものベースが違う。
不味いなんて言う権利はない。

日本では、
特定の材料や配合にこだわらないから、
どんどん新しい商品が生まれる。

新しいものが良いとされて、
どんどん前に進む。


生まれても、残るのは一握りで
ほとんどは、あっという間に消えていく。


もう、日本のバウムクーヘンは、
飽和状態ではないかと思うけど、
各地で今も"満を持して"新しい商品が
売り出される。

もう、バウムクーヘンは、
昔みたいに、特別じゃなくなったんだ。

いつでも、どこでも買えるけど、
時々、自分で作ってみる。

だし巻きの要領で。

一巻き一巻き。

食べたいから、よりも
やっぱり知りたい。

何かを知りたければ、
作ってみればいい。

伝統の製法!?


年に一度か二度しか作らないから、
前回の反省を活かせず、
ずっと同じレベルから上達しない。

緊張のカット!
まあまあかなぁ


ドレスデンという街は、本当に美しい。

死ぬ前にもう一度行きたい街のひとつ。

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