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いつもと違う店舗に行ったら、好きな店が1000倍好きになった話〜珈琲や〜
新中野にある「珈琲や」というお店が好きで、何度も行っている。立地的に今の私のライフスタイルから通いやすいというのもあるけれど、何よりも香りがやばい。歩いていると、そこに珈琲屋さんがあると認識してなくても間違いなく気がつく程。別に珈琲の気分じゃなくても強制的にその気分にさせる程。とんでもなく、珈琲の香りがする。
あれはもう犯罪レベルだ。
国に目を付けられたら禁止にされるかもしれない。
珈琲は人を惑わす中毒性も含んでいるのだから。
珈琲好きの皆ぁ〜!!
もしも香りにつられてそのお店の存在に気がついても、こっそり楽しもうね!!!
私は数ヶ月に一度、三鷹にある病院に通っている。
病院…というか歯医者さん。だから、病院前のカフェ巡りはできないのよね〜!!だから午後からだと辛い…その悲しみもあって、終わった後の「さてどこに行こう」がいつも以上にワクワクする。
でも、三鷹…すぐに決まらず、結局吉祥寺まで出ちゃうのよね〜。今日も「三鷹 カフェ」を調べながら、電車に乗ろうとしていた。
おや…「珈琲や」が目に留まる。
そっか、本店は新中野だけど、工房という名で三鷹にも店舗があるのか。
でもまあ、珈琲やはいつでも行けるしな。
、、、ちょっと待て。私は自分で見つけたカフェ巡りの楽しみ方を1つ、忘れているじゃないか。なんたる不覚!!
同じ店でも、店舗が違えば雰囲気やらなにやら色々違っていて、その違い、共通点を探していくのが楽しいんじゃないか。
というわけで、行ってみることにした。
地図を見ながらお店に向かうと、まだ道路を挟んでいるのに、あの豆の香りが凄い。
新中野の店舗が脳裏をよぎる。
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豆がいっぱいに並んだ壁と、それでも置ききれない豆に囲まれたカウンターに挟まれた、細長い空間に席が並ぶ。あの秘密のほこら感が好きだ。
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さて、三鷹は。
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広い、という程ではないけれど、正方形に近いその空間は、本店よりもなんだか広々として感じられる。
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この豆の並びは、この店だなあ、という感じ。
いったい何種類あるんだ。
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今回の私の感動ポイントはここ!
各座席のところに置かれた荷物入れ。
最初、これはバラして使うものだと思ったのだけれど、二重で一つなのだ。
よく「荷物置きは確かにあるけど…これ地べたに置くのと大して変わらないよな…」と微妙な気持ちになることがある。この分厚めなカゴがふたつ重なっているのであれば、床に触れる面はなく、安心して置ける。お客さんの気持ちを配慮した工夫だ。
新中野とは、同じメニューもあれば少し違うものもある。なんと私の大好きな「飲み比べ」という選択肢も。この後に他のお店にも行くだろうから、スイーツはケーキでなく、軽めにクッキーに。
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飲み比べは「東京珈琲」というもの。
その正体をよく分からないままに注文した。
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この感じ、好きだ〜。
飲み比べでひとつ残念に思うのは、この明らかに異なる色の違いが写真では分かりにくいことだよね。
一眼レフとか使えばもっとリアルに撮れるのかな。
こればかりは、本当に「今」この時の記憶を大切にするしかない。
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飲み比べは、「浅煎り」「中煎り」「深煎り」の3種。改めて調べてみるとこのお店、珈琲専門店でなく「焙煎専門店」を名乗っている。なにそれ面白っ!!
浅煎りは、香りから酸味がフルーティーに感じられて、スッと入ってくる。チェリーのような果実味がとても良い。
中煎り、深入りと進むにつれ、苦味が増す。豆本来の味わいがダイレクトに感じられて。
でも苦いながら、全然飲みにくくない。重たくないのだ。深みが増して、静かに落ち着く。ダークチョコレートのような、苦いけど甘い、が好きだ。
焙煎によってこう変化していくのか、がとても分かりやすい。どれが優れている、とかでなく、好みの問題だろうなあということが身に染みて分かる。
…が、う〜ん、私はどちらが好みだろう。
どっちも好きだ。
あえて選ぶのなら、苦く深く、どこまでも深い深煎りが好き。
でもコーヒーって酸味のところに豆の個性が顕著に出るものだから、やっぱり浅煎りも好きなのだ。
そういえば「東京珈琲」って…
一応、説明が付いている。
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…!?206種類のブレンドコーヒー!?!?
えっ、ブレンドって、そんなにブレンドするもの!?!?というか可能なの???
解釈違いかな……。
調べてみると、商品説明にマジで書いてある。
206種類のブレンドとか、究極過ぎる。
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プラス200円だったけど、そんなものでいいのか?
紅茶のクッキーは、ガツンと紅茶の強い風味、というわけではない。それは味が薄い、のではもちろん無くて、例えばバニラ、とか。凄く良い香りはある。軽くサクリと砕けると、花のような香りが飛び跳ねるのが心地良い。
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ただこれは、紅茶クッキーの苦手だった昔の私でも美味しく食べられそうな気がする。
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今日は紅茶のクッキーにしたけれど、「本日のケーキ」も一応内容を聞いた。すると、「そちらのボードに書かれた〜〜〜」。あ…書いてたんだね。普段は視力が悪いくせに裸眼で生きているから気が付かなかった。
私とは逆向きに座る他のお客さんが本日のケーキを注文する時、私側に視線を向けている。
あれ…ボードはあっちなのに…思わず振り返ると、こちらにも。
どっち側の席に座っても見えるようにしているのだ。
言われてみたら当たり前の事なのかもしれない。
でも、お店の人がしっかりとお客さん目線に立ってみないと気が付かないものだ。そういう配慮がしっかりと出来ているお店って、案外少ない。
元々お気に入りのお店だったし、これからも好きなお店に違いないのだが。違う店舗に行ってみて、もっと好きになった、
行けて良かった。