秋香る、ナガノパープルのパフェ(モンサンクレール)
秋は、美味しいが溢れる季節です。
春も夏も冬も美味しいはたくさんあると思うのですが。
「実りの秋」とか「食欲の秋」とかいう言葉があり、
「秋は美味しいものが多いから太っちゃうのも仕方ないよね~」なんて謎の理屈が共通認識として通用したりして。
人々が「美味しい」を叫ぶこの季節は、きっと「美味しい」が振動として伝わり、空気までも美味しい。そんな気さえしてきます。
さてさて。
では具体的に何が美味しいのでしょう?
秋刀魚!
うん、まあ、そうだよね。「秋」って付くしね。
私も大好きよ、サンマ。
芋!栗!南瓜!
YES。最高だよね。
今年も既にいくつかの素敵な栗スイーツに出会ったから、それはまた別の記事で語りましょう。
芋と南瓜はまだ巡り合えてないので、おススメがあれが教えてくださいね。
葡萄!!!
というわけで(?)、本日語りたいスイーツのテーマは葡萄です。
葡萄って食べられる期間がそれほど限られていないので、「秋」ってイメージはあまり強くないかもしれませんね💦
「秋の香りが漂う」って感想を書きたかっただけです。
書き出しの雰囲気、芋・栗・南瓜スイーツの時の方がふさわしかったですかね。直しませんが。
はい、秋の香りが漂う葡萄パフェのお話です。
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モンサンクレール
「クープドクレール ナガノパープル」
うわうわ!
見た目から香り高い、美しいパフェです!
一度食べたやつなのに、見返すと何度でもドキドキしてきちゃいます。
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モンサンクレールはかの有名な辻口シェフのお店。
「モンサンクレール」は、プチガトー、グランガトー、地方菓子、焼き菓子、パン、ショコラなどが豊富に揃う、パティシエ・辻口博啓の「原点」といえる総合パティスリー。選び抜かれた旬のフルーツや世界の食材を使い、独自の製法で作り上げた味覚・香り・食感が絶妙な魅惑のスイーツを楽しめます。<HPの「ABOUT US」より>
話は脱線しますが、辻口シェフ、今でも超有名ですが、なんとランチパックとコラボまで実現!これで更に広く名を轟かせること間違いなしです。
そんな凄いシェフの素敵なお店が自由が丘にあります。
もう自由が丘ってだけでお洒落!
ちなみに「モンサンクレール」って“南仏ラングドック地方のセットの街に実在する丘の名前”だそう。
立地にもシェフの想いが込められていそうです。
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モンサンクレールの芸術的なパフェの存在は知っていましたが、行動にまで運んだキーはこちらのツイート。
”9/19~22の4連休はサロン予約できます”
「4連休『は』」
通常はできないんですね~。
調べてみると、どうやら人気だ、と。
そして美味しそう。
予約欄を見ると、まだ予約できる。
行くしかないじゃん。と。
ミーハーな消費者の心理ってこんなものなのですよ。
当日は、ワクワク過ぎて20分くらい早く着いてしまったので、店頭でキラキラのスイーツたちを見て買って、1番に席に着いて時間を待ちます。
ギリギリに来ても席は確保されているので座れますが、パフェの提供は遅くなるので、次の回までに時間が無く「20分で食べて!」みたいな人もいたのでご注意を💦
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写真から少し離れちゃったので、裏側から撮った写真。
上の緑のやつは、「タイムとエディブルフラワー」。
タイム『と』エディブルフラワー、ですからね!
1行で書かれてるから、エディブル(=食べられる)がタイムにもかかってると思い、タイムも食べちゃいました💦
駄目ではないと思いますが、分からなくて店員さんに聞いている方がいて、基本的にはあまり食べるものではないとおっしゃっていたので…あれは香りを楽しんで、そっとお皿に置いて良いものだったのでしょう。
さて目立つのは、グラスの上のソルベと早速登場のナガノパープル。
「ナガノパープル・カシス・赤ワインのソルベ」はショコラパーツの上に乗っています。
ナガノパープルのスライスは、非常に繊細に並べられていて。
さあどちらから崩していこうかと悩みます。
多くは、軽い力でそっと下に沈むスライスの側から穴を開け、ソルベもそこから下に落として合わせながら食べていくのかなと思われます。
最初から全力でテーマであるナガノパープルの勢いを押してくるので、中央部はどうなるの!?とその後の展開に胸を躍らせていると、一転。
突然、ショコラが主人公の世界がやってきます。
突然...とはいえ、最初のショコラパーツが伏線だったのでしょう。
こういうのがしっかり練られているパフェはレベルが高いです。
かなり、濃厚です。
チョコ好きには嬉しい!
普段あまりチョコ食べない人は、ちょっとびっくりするかもしれないです。
パティスリーならではのチョコの濃厚さ。
カカオを強調したショコラトリーとはまた違うベクトルの濃厚さなんですよね。ショコラの主張は強いながらも、周りとの調和を一番に優先している感じ。
だからこそ、ここでたっぷりと使われた食感素材が活きます。
「フランボワーズのパールクラッカン」「オレンジとティムットペッパーのメレンゲ」「ショコラのクランブル」
「ティムットペッパー」は構成表見た時、「何者!?」となってしまったので、調べてみました。
どうやらネパールに自生するスパイスの一種。
山椒の仲間で、フルーティーな香りと共に、ピリピリくるような刺激的な辛さもあるのが特徴だそう。
最初にタイムも使用していたので、スパイスをだいぶ意識しているのでしょうか。
ショコラが主人公、と書いた通り、この中間層は明らかにショコラ優勢の味わいではありますが、このショコラだって「ナガノパープルと赤ワインのムースショコラ」。
始終ナガノパープルが香る構成なのです。
さあ、更に進めていくと、「お!」
再び登場!ナガノパープルのスライス。
そしてナガノパープルのジュレ。
世界観を引き戻すのに繰り返しの主要素材。
最後に向かっていることを予兆させるジュレの変化球。
一気に豪華なフィナーレを駆けだします。ここのスピード感、凄い。
「リコッタチーズとスミレのシャンティ」「プラム・林檎・フランボワーズのコンフィチュール」「ナガノパープルのざく切り」「フレッシュザクロ」「ナガノパープルとスパークリングワインのジュレ」
ふぅ!
ナガノパープルをたっぷりと楽しみながらも、さっぱりとした余韻で終了です。
最初から最後までナガノパープル尽くしでありながらも、全く飽きを感じさせずに秋を堪能させる。ナガノパープルの生産者様の想いと食べる人の感じ方を考え練り上げ作り上げられたパフェ。それがよく伝わりました。
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SNS情報で美しい外見であることは知っていました。
見た目の美しさを堪能するだけなら、これからは写真で十分。
でも、実際に味わってこそのスイーツってあります。そこに込められた色々を体験できる、エンターテイメント性の高いスイーツ。
モンサンクレールのパフェは、圧倒的に自分で味わってみたい素晴らしい内容でした。
きっとある次のパフェを期待しています。
またリピートしたいお店が増えてしまった!
秋は少し寂しいイメージもありますが、秋に出会う素敵な出会いもあります。良きスイーツに感謝!