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初詣ルート分岐 【あしかが観察日記#4】

 足利で初詣に行こうとするとわりと選択肢がある。まちなかにある神社も多いのでアクセスもしやすい。そうなると毎年どこに行くのかというルート分岐が発生してしまう。



A.織姫神社ルート

 足利市神社ランキングをしたときに大抵1位にいる神社。

 山の上にあるので、神社あるあるなクソ長い急階段を上り切らねばならない。地元の運動部が軽快に上り下りしている横を死に体で上っていくと、山の緑に映える鮮やかな朱色の建物が見えてくる。

 登り切って後ろを振り返ると関東平野を一望できるのだ。なかなか壮観。それだけ上るということでもある。

 足利の守護神が奉られているらしく、産業復興と縁結びの神様として親しまれているのでおみくじも通常版の他に恋みくじがある。恋人で鳴らすタイプの謎の鐘もある。

 県立自然ハイキングコースの出発点でもあって、自販機やトイレなどインフラも整備されているのが嬉しいところ。織姫神社より上に登ると古墳も見れるので、余力のある人にはおすすめ。


B.本城厳島神社ルート

 別名は明石弁天と美人弁天。実は足利、美人の国でもあるらしい。神社前にでかでかと看板があって主張が強い。もう名乗ったもん勝ちである。

 ここでは有料で“美人証明”なるものを発行している。

“美人証明”は、本城厳島神社(美人弁天)で発行される、「美人」を証明するお守りです。
「美人弁天」にとっての「美人」は、外見的な美しさではなく、全ての女性が持つ、「女性の心のやさしさ」を守り、証明するものです。

足利市観光協会公式サイトより

 なんだそりゃ。

 日本で唯一らしいが、なんと100円で買えてしまうのである。カードあるいはハガキサイズの表彰状ような見た目の証明書だ。いろいろすごいぞ足利。

 明石弁天と美人弁天(厳島神社の御祭神・市杵島姫命の分身)は別々におられるので忘れずに参拝しよう。


C.通6丁目厳島神社ルート

 別名長尾弁天。織姫神社から野球グラウンドへ向かって歩くと見えてくる。元は長尾城主三代目景長が長林寺に祀ったものを神仏分離令によって遷座し、現在の厳島神社になったとのこと。

 こじんまりとしているが、鳥居の鮮やかな朱色がまちなかでは特に目立って綺麗。池には鯉がいるらしいです。


D.總社 八雲神社ルート

 『渡良瀬橋』の歌詞に登場する神社。創建が古く、しかし公式サイトもちゃんとある。

總社八雲神社は、日本武尊命が東征の途次、出雲大社の御祭神を勧請したのが創建と伝えられています。

總社 八雲神社(足利市)公式サイトより

 ということなので相当歴史が古い。現在の社殿は再建したもの(2017年に完了)で、伊勢神宮から移築されたものとのこと。

 足利公園の近くにあり、入り口からやっぱり階段を上って参拝するスタイル。手水舎の説明プレートが謎に昔の少女向け雑誌っぽいイラストだったりする。

 地図で見ると桜だったり藤だったりが近くにあるっぽいので、開花時期に行ってみるのもいいかもしれない。


E.足利伊勢神社ルート

 JR足利駅近く、足利学校などもあるガッツリまちなかに鎮座する神社。足利氏の庇護を受け、“足利のお伊勢さま”として今なお親しまれているらしい。インスタXもある。

 『マツコの知らない世界』にて月讀宮が紹介された模様(2023年)。お祀りされている月讀命は月の満ち欠けを司る神様。

 県内外からの参拝客も多く、かなり人気の神社っぽい。毎年干支の絵馬が飾られていたり、スタンプラリーやフォトコンテストをやったり、当日限定御朱印を出したりと意欲的に活動・発信している。すごい。


 上記以外にも足利に神社はまだまだあるので、それらを含めると本当に選択肢が多い。加えて寺も同数かそれ以上あるので、神社仏閣ファンにはぜひ来ていただきたい。これだけあるなら修学旅行先としてももうちょっと選んでくれても良いのでは。

 ただ移動距離が結構あるので、徒歩だと大変かもしれない。レンタサイクルもあるのでぜひ有効活用してほしい。

 書きぶりから気づいたかもしれませんが、CとEのルートは未だに選択したことが無いです。気づいたらAの織姫神社に行ってしまう。でも愛の鐘は未だに鳴らしたことは無い。

 参考:足利市観光協会公式サイト

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