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卵巣過剰刺激症候群(OHSS)予防や対処
不妊治療中、医療従事者側からみる一番怖いことをテーマにしました。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)といいます。(この記事ではOHSSの表記でお話していきます。)
重度のものは頻繁に起こるわけではありません。
ごく軽度のものは時々。起こらないように注意をしながら治療をしています。
しかしながら、予測し得ない事態となることも時にはあります。
怖がらせる気持ちはまったくありません。でも、治療を受けるにあたって知っておいてほしいことのひとつです。
「あれ?おかしいな?」…と早い段階で、ご自身で気付くための一助になれるようにとの思いで書き留めていきます。
ココナラでは妊活・不妊治療のカウンセリングサービスを行っています。疑問や不安、モヤモヤを話してみませんか?
お問い合わせだけでも結構です。お待ちしています。
OHSSとは?
OHSS=卵巣過剰刺激症候群
字を見ての想像の通り。
不妊治療においては、『卵胞を育てて排卵をさせる』ことがある意味重要な目標のひとつ。
お薬によって排卵誘発を行うことが多くあります。
お薬で下垂体にホルモン分泌を促すための刺激をしたり、卵巣内で卵胞の発育を促す刺激を与えること=卵巣刺激といいます。
しかし、過剰に刺激されてしまうことで様々な症状が出てきます。
こうして発症してしまう病態のことをOHSSといいます。
どんな症状が出るのか、どんな人がなりやすいのか、予防や治療法もこれからお話していきます。
OHSSの代表的な症状!
軽度のものから重度まで、ざっくりとになりますが。
ウエストがきつい
一番最初にご自身で気付けるところかもしれません。
「ジーンズ(デニム)のボタンがきつくなったみたい」
腹囲と臍(おへそ)の高さの周囲径を測ります
ほんの1日で急に進み、お電話がかかってくることもあるものです。
卵巣の腫れ
過剰に刺激されるために卵巣は腫大します。卵巣は通常親指程度の大きさです。
軽症 … ≧6cm
中等症 … ≧8cm
重症 … ≧12cm
腹水と胸水の貯留、体重増加
腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん=おなかが膨れたり、張ったりする感じ)
胸の方にまで水が貯まると呼吸困難も出てきます。
お水が貯まるので一気に体重が増えます。
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