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『真実の瞬間』から読み盗った3つのこと
みなさん、こんにちは。
今回は星野リゾートの教科書のひとつである『真実の瞬間』から読み盗りました。(「能動的な読書」を目指しておりますので、「読み盗(と)る」というアグレッシブな言葉を使わせてもらっています。)
では、本書の概要と読み盗った3つのことを書いていきます。
本書の概要
「スカンジナビア航空復活の軌跡」が12章にわたって綴られています。キーワードとなっている「真実の瞬間」の定義は以下の通りです。
最前線の従業員の接客態度が、企業の成功を左右する。その一五秒を“真実の瞬間”という。
真実の瞬間が15秒なのは、接客時間が平均15秒だったからだそうです。
では、『真実の瞬間』から読み盗った3つのことを書いていきます。
まず1つ目は、
①現場に権限を譲渡する
ということです。
「現場に真実の瞬間があるのだから、現場に権限を譲渡すべきである」
これが、この本の最も伝えたいことだと読み盗りました。
書籍全体をとおして、
・現場から離れたところで作られたマニュアルに頼るべきではない
・真実の瞬間を無駄にしないために、現場に意思決定させるべきである
といった現場重視の内容が、辛辣に書かれています。
顧客との接点にフルパワーをだすために、現場に権限を譲渡すべきであると読み盗りました。
続いて2つ目は、
②わかりやすい言葉を使う
ということです。
スカンジナビア航空では、スタッフ全員に「小さな赤い本」という小冊子を配布していました。この冊子はイラストや大きな活字を使った単純で簡単なものでした。著者はこの冊子がコミュニケーションに大いに役立ったと述べています。
キーセンテンスをひとつ引用します。
従業員の誤解を招く危険を冒すよりは、だれが聞いてもよくわかる言葉で自分の考えを伝えた方がよい。
難しい言葉は控え、誰に対してもわかりやすい言葉を使うべし と読み取りました。
最後に3つ目は、
③フラットな組織づくりをする
ということです。
時代の変化に対する組織構造の変革が必要だと述べられています。
顧客と市場が経済活動を主導する時代が到来しつつある。この転換期に対処するには、機構の変革が必要だ。
機内アナウンスの例を紹介します。
かつて、スカンジナビア航空の機内アナウンスは一字一句すべて決められていました。しかし、フラットな組織づくりを心掛けた結果、自由なアナウンスの権限が機長に委ねられました。
ある選挙の翌日。乗客のさまざまな思いを汲み、機長が政治ジョークをアナウンスしました。結果、乗客からは大好評でした。
臨機応変の処置をとる権限をもつ機長は“真実の瞬間”をとらえて、乗客に忘れがたい印象を与えたのだ。
責任感とやりがいが生まれるフラットな組織づくりをすべし と読み盗りました。
まとめ
『真実の瞬間』から読み盗った3つのこと
① 顧客との接点にフルパワーをだすために、現場に権限を譲渡すること
② 難しい言葉は控え、誰に対してもわかりやすい言葉を使うこと
③ 責任感とやりがいが生まれるフラットな組織づくりをすること
次回は『1分間エンパワーメント』(ケン・ブランチャード、J・P・カルロス、A・ランドルフ 著) から読み盗ってみます。
最後までお付き合いいただいて
ありがとうございました。
では、またです。
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