
【て】てるてる坊主と手ぬぐいと寺尾聰
五十音一文字ずつから三つの言葉を選び、自分語りをしています(五十音ブログ)
なんでもウエルカム
スカッとした青空は気持ちが良いし、冬の露天風呂なら粉雪を待つこともある。荷物が多い日のどしゃぶりは気も滅入るし、強風で電車の運行が乱れると困る。
ただ、どの天気でも何となく楽しめる体質のようだ。「わあ、旅行なのに雨かぁ」と言いながらも、そのシチュエーションを特別に思い、口で言うほど嫌がってはいない。
行事に関しては、雨天順延になると大変だから晴れてほしいけれど、それとて雨自体が嫌いな訳ではなく、面倒くさいだけだ。
だから、てるてる坊主を作ったことがあまり無い気がする。「天気だから仕方ない」んじゃなくて、「お任せしてます」みたいな。
そんなゆるゆるっとしたスタンスで、今日も空を見上げている。

覚えていられないこと
今はまったく自信がないが、昔は記憶力がいいほうだった。ただ、誕生日やその他もろもろは覚えていられるのに、お命日はからきし駄目。亡くなってから何年というのも思い出せない。そんなところも、ゆるゆるしている。
毎年のお墓まいりのたびに、「アイツが亡くなって何年だっけ?」と友人に尋ねる。そうすると「ちゃんと覚えてなよ〜」とは言わず、にっこりして教えてくれて有り難い。
突然逝ってしまったアイツから、珍しくプレゼントをもらってから何年経つのだろう。友人と私の二人のイメージを考えて選んだという手ぬぐい。私がもらった柄は茄子だった。。。
あれからずっと手ぬぐい派である。
命日は忘れるが、アイツのことはしょっちゅう思い出している。

ルビーの指輪
プレゼントの想い出の一つは、母からの成人祝い。着物は私が自分でローンを組んで買ったので、「私も何かしたいわ」と言う母にルビーの指輪を買ってもらったのだ。
ちょうど寺尾聰さんの『ルビーの指輪』が流行っていたころで、♫そうね、誕生石ならルビーなの♬ という歌詞は、まさに7月生まれの私のためのもの。「欲しい!」と初めてねだってみたら、母は嬉しそうにしていた。
数万円の小さな小さな石だったけど、赤い宝石が自分の指で光っているのが少し照れくさかった。
成人式の年に結婚した相手は、13歳年上だけど無職だったので、当然婚約指輪なんていうものはなく、その後も宝石とは縁がない人生だったけど、それはそれで良いように思う。
くもりガラスの向こうにある風の街で、今も母と私のルビーは輝いているから。
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