じいちゃんのヨロイ(創作)
珍しく母から電話があった。じいちゃんが入院したという。
急を要するわけではないらしいけれど、俺はすぐさま車に乗り実家に向かった。
そういえば仕事の忙しさにかまけて、4年も帰っていなかったことに気がついた。
洋食屋を営んでいて忙しい両親に代わって俺を育ててくれたのはじいちゃんとばあちゃんだ。弱虫でよく泣いて帰った俺を、じいちゃんは叱ることもせず寄り添うように話を聞いてくれた。
友だちにそんな昔話をしたときに「お前、そんなじいちゃん珍しいよ。普通は『男なら泣くな』とか『男らしく