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#094 クレイジー・フォー・ユー(お気に入りを500数える)
2015年の公演から8年ぶりに帰ってきた、劇団四季の『クレイジー・フォー・ユー』。
待ってました!! という感じです。
大好きです。
私の好きなミュージカルの3本の指に入ります。
魅力その1:音楽
ジョージ・ガーシュウィンの音楽がとにかく楽しい。聴いているだけで心が弾んでくるのです。幕が開く前にメドレーが流れ出しただけで、もうワクワクしてきます。
お兄さんのアイラ・ガーシュウィンが作詞を担当されているのも良いのでしょうね。どの音楽もイキイキしていて、キャストの魅力を輝かせています。
この作品ではないですが、ガーシュウィン作曲の「ラプソディ・イン・ブルー」 や「サマータイム」の名曲は聴いたことがあるのではないでしょうか。
劇団四季オフィシャルムービーチャンネルのクレイジー・フォー・ユーナンバー集はこちら
魅力その2:タップダンス
上でご紹介した動画でも一部を見られますが、とにかくずつと踊っている作品で、なかでもタップダンスが素晴らしいんです。
ただステップを踏むだけではなく、粋でオシャレな雰囲気を壊さず、難しいステップを踏んでいく。しかも次から次へと。
客席から立ち上がってしまいたくなるくらい、心が躍ります。
設定がショービジネスなので、女性アンサンブル=ダンサーで、こちらも見応えがあります。
今回KAAT神奈川芸術劇場で拝見したボビー役の萩原隆匡さんのタップもお見事でした。2006年に観た加藤敬二さんのボビーが忘れられずにいます(至福でした)が、違うキャストでも楽しめるのは、振り付けも技術も素晴らしいからなのでしょう。
もちろん、お稽古が大変だろうことは言うまでもありません。
魅力その3:キャラクター
劇団四季のミュージカルは、どの作品も主役以外のキャラクターがイキイキとしていますが、特にこの『クレイジー・フォー・ユー』は、みんなが主役のような感があります。
歌唱はポリーが中心ですが、それはたまたまこの二人にスポットライトが当たっているからであって、ボビーとポリーの二人のほか、ランクとアイリーン、ザングラーとテス、それぞれが主役の人生があるのだと思わされるのです。
街のみんなもそれぞれに個性があり、そこにも惹かれます。
今回2023年に拝見した公演は、特に岡村美南さんのアイリーンと、宮田愛さんのテスが光っていました。
以前ボビーだった荒川務さんが、今回はザングラーで、それもなんだか感慨深かったです。
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魅力その4:ストーリー
とにかく楽しめるラブコメディで、笑って笑って笑いながらもちょっとホロリとさせられるストーリー。
素晴らしい作品でも最後が辛いものより、私はハッピーな物語が好きです。
心から「あー、楽しかった!!」と言える体験。
観る前のワクワクが、観ているあいだじゅうのワクワクに変わり、終わったあともワクワクしたまま。そんな舞台が好き。
特にこの作品は、悪人が出てこなくて良いのです。意見の対立は、それぞれの主張の問題であって、仕方のないこと。
悪人がほろんで善人が報われる、のではなく、みんながそれぞれにハッピーになる。そんなストーリーなのです。
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劇団四季のポスターに書かれた
観るだけで、幸せになれる。
は、本当のことだと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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