魚は鮮度が一番というけれど、活け造りって美味しいの?(テキスト版)
こんばんは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスの時間です。いかがお過ごしでしょうか。
今日は、魚と鮮度についてお話します。
魚を食べる時に鮮度が重要と言われるのはなぜでしょうか。
魚が死後、ATPと呼ばれる物質が分解されてイノシン酸という旨味成分が生成されます。イノシン酸は、魚本来の甘みと相まって、刺身を美味しく感じさせてくれます。
しかし、魚が死んだ直後にはイノシン酸はまだ十分に生成されていません。そのため、刺身にするには死後数時間から数日置いて、イノシン酸をしっかり出しておくことがおすすめです。
イノシン酸の生成量は、魚の種類や外気温によって異なりますが、早くて数十分から数時間ほどで生成されます。
多くの寿司店では、魚を冷蔵庫で一晩寝かせてから刺身を提供しています。これは、イノシン酸をしっかり生成させて、お客様に最高の状態で魚を提供するためです。
鮮度が重要である一方、魚を最高の状態で食べるには鮮度だけではありません。
例えば、スズキやヒラメなどの白身魚は、熟成させることで身が柔らかくなり、旨味が増します。
このように、魚の種類や調理方法によって、最適な鮮度や熟成期間は異なります。
魚を美味しく食べるためには、鮮度だけでなく、魚の種類や調理方法に合わせた適切な状態で味わうことが大切です。
今日は、魚と鮮度についてお話しました。
次回は、魚の調理方法についてお話したいと思います。
それでは、また次回お会いしましょう。
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