見出し画像

ボウズハゼ ちょぼ先生の自己満おさかな図鑑 vol.60

特徴的な頭部が、お坊さんのように見える「ボウズハゼ」のご紹介です。

・標準和名 
 ボウズハゼ

・漢字
 坊主沙魚

・学名
 Sicyopterus japonicus

・分類(仲間分け)
 スズキ目ハゼ亜目ハゼ科ボウズハゼ亜科ボウズハゼ属

・大きさ
 大きな個体では15cmを超える。ハゼの仲間では大型の部類である。
 メンソレータムのリップスティック二つ分くらいの大きさ。

・生息地と知名度(認知度)
 淡水魚。河川の上流から中流域に生息。清流から渓流部までを回遊。
 福島県から屋久島の太平洋沿岸。西表島、小笠原諸島にも生息。
 知名度はかなり低く、生息地も渓流部とあってなかなかお目にかかるのが難しい。
 知名度を例えるなら、志摩スペイン村のマスコットキャラクター「チョッキービビート」くらいである。

・ちょぼ's コメント
 口が少し下に位置していて、吻(口の先)が丸みを帯びている。この特徴ある頭部を正面から見ると、お坊さんのように見えるためボウズハゼと命名された。なんとまぁ凄い発想力である。

 岩をよじ登ることができるので、ロッククライミングが得意な魚として取り上げられることもしばしば。岩をよじ登ることができる動物って、ボウズハゼくらいしかいないよなと思う。
 なぜ岩をよじ登ることができるかというと、体の形態に秘密がある。
左右の腹びれが合体して吸盤になっているのである。この腹びれ吸盤を使って、流れの速い渓流部でも川底に吸盤を引っ付けて流されないのである。さらに先ほど説明した下向きに付いている口も唇が厚いため、吸盤の役割を果たし、岩や崖を登っていくのである。まぁぴょんぴょん登っていく訳ではないけどね。ぬめぬめと確実に登っていくのである。

 ボウズハゼの主食は、川底に生えている付着藻類である。川底の藻類は、アユやヨシノボリなどの魚も食べるので競合してしまうが、岩の上の藻類や崖をよじ登った先の上流部は、競合者がいないので、もはやそこはブルーオーシャンである。進化とはホント面白いなと思う。

 食用としている記述が見られなかったので、食味はよくわからないが、ハゼの仲間なので案外美味しいのではないだろうか?ハゼは浄化作用に優れているので臭みが少ないし、食べてみようかな。そもそも水のきれいな環境に生息しているのでそんな心配はいらないのかもしれない。
 この夏は、シャワークライミングをボウズハゼと競争してみたいものだ。ぼろ負けやろうな笑。

※画像はweb魚図鑑から引用

スタエフでボウズハゼのことを音声で配信しました。
音声を聞きたい人はこちらから↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?