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春夏秋冬のはなし

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‪(*´◒`*).。o○春夏秋冬をテーマにした小説
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#春

浮かれたくなるから沈んでいくの

浮かれたくなるから沈んでいくの

 薄手のコートを出して、黒のダッフルコートはクリーニングに出した。四月になって、吹く風はまだ冷たいけれど町は確実に春だった。
 一昨日見た満開の桜は美しかったし、柔らかい日差しを浴びながら飲むカフェラテも美味しい。それなのに、僕ときたら今日死のうが興味もないような顔でコーヒーショップで一人座っているのだ。

 広げた本を読むでもなくぼうとしていた僕の耳に鈴の音が聞こえて、待ち人の来店を知らせた。

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四月の淡い青

四月の淡い青

朝、目が覚めると四月だった。カレンダーをめくって三月を捨てる。

 カーテンを開けると外から小さくパパパッと音がした。窓に水滴が垂れて光を反射させている。

「雨……」

 二〇一七年の四月はしっとりと始まったようだ。

「雨だねー」

 突然、後ろから話しかけられて驚いた。むっとして振り向く。肩まで伸びた髪をぼさぼさっと手で梳いて、葵が立っていた。

「おはようコーちゃん」

 まだ眠気の残って

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小説『ふわふわ』

小説『ふわふわ』

「ふわふわ」が君の口癖だった。感触の表現はもちろん、気持ちが落ち着かないときも身体が熱っぽいときも、そして春になったときも、君はいつも「ふわふわ」と言った。

「春がふわふわするってどういうこと?」
 付き合い始めて最初の春だった。初耳の表現につい君に尋ねた。君の返事は質問だった。
「春だなあってどういうときに感じる?」
 難しいことを聞くなあと思いながら、直感で答える。
「んー、冬が終わって

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