かんぺき
「『PERFECT DAYS』を観た時の衝撃は、ただの懐かしさに留まらなかった。冒頭、ダイハツのハイゼットバンにカセットテープを入れるシーンを見た瞬間、心の中で『マジかよ!』って声が出たんだ。カセットテープなんて今じゃほとんど見かけないし、まさかそんなシーンが出てくるなんて思ってもいなかったから。でもその瞬間、過去の自分が一気に蘇ってきたんだ。あの頃、ラジカセで音楽を録音するために必死でテレビの前にかざして、音が途切れないように耳を澄ませていたことを思い出した。もちろん、うちの犬が吠えて録音が台無しになったことも。『うるさい!』って怒りながらも、やっと録音できた時の達成感。その瞬間、無邪気に音楽を楽しんでいたあの頃の自分を思い出して、涙が溢れたんだ。
さらに、ガラケーの着信音が鳴った時、『マジかよ!今どきガラケー!?』って心の中で驚いたけれど、その音が鳴った瞬間に過去の自分にタイムスリップしたみたいな気分になったんだ。その頃、ガラケーを使っていた自分が、今の時代にこんな便利なスマホばかりの世の中で生きていることに、どこか寂しさを感じつつも、あの頃の自分を愛しく思った。ほんの少し前のことだけど、あの時代がすごく懐かしいんだよね。
そして、映画の中で登場するニコちゃんの親父。あんなクソっぷりの親父がいることに、本当に腹が立った。ニコちゃんがあんな親に育てられて、どれだけ辛かったんだろう。あんな親に育てられたら、どうしようもないって思った。もし自分だったら、もっとニコちゃんと一緒に過ごして、もっと支えていたかもしれない。でも、親ってものは、どうしても子供の人生に影響を与えてしまうんだよな。どんなに頑張っても、親のせいで辛い思いをすることがある。ニコちゃんの苦しみを思うと、胸が痛んだ。
それと、金をせびる相方の姿も見て、胸が締め付けられた。あんな自己中心的なやつに、金を渡すなんて信じられない。自分が一生懸命働いて得たお金を、なんであんなクソヤローに渡さなきゃいけないんだ?と思ったけど、世の中にはどうしてもそういう人間がいる。だからこそ、自分の時間やエネルギーを無駄にしたくないって思う。自分らしく生きることが一番大事だと、強く感じたんだ。
映画の中で驚いたのが、渋谷区の公衆トイレがあんなにハイテクになっていたことだ。『なんでこんなにハイテクなんだよ!』って思わず口に出たけれど、今の便利さがこんなにもありがたいことだとは思わなかった。昔、こんなトイレがあったら、どれだけ快適だっただろうって。昔の自分に見せてあげたかったな。今では本当に便利な時代に生きているんだなと実感した。
でも、泣きながら映画を観て、改めて思ったのは、人生ってほんとに最高だなってこと。確かに辛いことがたくさんあったけど、それを乗り越えたからこそ、今があるんだ。自分の過去を大切にし、今をもっと大事にして生きていこうって心から思ったんだ。世の中、正直に生きている人が一番幸せにならないとおかしいだろ!って感じる。だって、嘘をついて生きるより、真っ直ぐに生きている方が絶対に素晴らしいはずだから。
そして、役所広司さんが演じた主人公、あの年齢設定って何歳だったんだろう?あの役所さんの落ち着いた雰囲気、ちょっとした孤独を抱えているような姿に、すごく心が響いた。年齢を重ねてああいう風に生きていけるのかって、自然と自分に重ね合わせてしまう。年齢を重ねるって、単なる時間の経過じゃなくて、経験や感情が積み重なっていくものなんだって気付かされたんだ。
この映画を観たとき、最初は『あ、こんな懐かしいシーン』と思っていたけれど、見終わった後には『人生って最高だな』って、心の底から感じたんだ。どんなに苦しいことがあっても、それがあったから今があるし、これからも前を向いて生きていける。過去を大切にしながら、今をしっかり生きることで、これからも幸せを感じていこうって、強く心に誓ったんだ。」
「そして、ここで伝えたいのは、今の若者たちにもぜひこの想いを感じてほしいってことだ。今、世の中は便利になって、何でも手に入るようになったけれど、それでも大切なものってあるんだよね。自分の過去や時間、そして本当に大事にしたい人たちとの絆を、もっと大切にしてほしい。何でも簡単に手に入る時代だからこそ、物や情報に頼りすぎて、本当に大事なものを見失っているような気がする。
あの頃、ラジカセで音楽を録音していたように、今の時代も、あえて自分の手で何かを作り上げる喜びを感じてほしい。もちろん、便利な道具を使うのもいい。でも、たまには、ちょっと面倒でも、自分の手で何かを成し遂げることで得られる達成感や喜びを感じてほしいんだ。そして、ガラケーやカセットテープを思い出すような、そんな懐かしい瞬間が今も大事だと思う。それが、これからの人生にとって、どれほど大きな意味を持つかは、きっと時間が経ったら分かるはず。
世の中には色々な人がいるけれど、嘘をつかず、他人に優しく、正直に生きることが最も大切だと、昔から変わらずに思っている。それが、きっとどんな時代でも、最も幸せに近づける道なんだよ。だから、今の若者たちにも、自分の大切なものを見つけて、それを守りながら生きていってほしい。あの映画のように、どんな困難な状況でも、自分を信じて、前に進んでいける強さを持ってほしい。過去を大事にし、今を大事にし、これからをもっと大切にしていこうよ。そんな風に思える自分であってほしいんだ。」