化学系博士課程学生が考える:My Little Loverにおける純粋さ
私はJ-POPを聴くのが大好きです。
歌うのも大好きです。
実験室でも歌っています。
今年の学部四年生の方曰く、実験室で歌っている人がいたのでびっくりしたとのこと。
でも、せっかくなら楽しく実験したいじゃないですか。
もちろん、安全には気をつけながらですが。
そんな私が好きなグループは3組いて、
CHAGE&ASKA、スピッツ、そしてMy Little Loverです。
今回はMy Little Loverについて書いてみたいと思います。
My Little Loverの代表曲といえば、やっぱりHello, Again〜昔からある場所〜です。
やはりこのサビの部分が有名ですよね。
私も大好きです。
My Little Lover知らないっていう人でも、この曲を流せばあーあーこれねとなります。
1995年発売の曲なので、今から約30年前の曲となります。
それが今でも広く知られているってすごいですよね。
ちなみに、この曲について私は"記憶の中でずっと二人は生きて行ける"にダブルクォーテーションがついていることに去年まで気づきませんでした。
これがわかった瞬間、これは君のセリフなんだと初めて理解し、曲にさらに触れた気がして嬉しかったです。
さて、私はヒット曲、もしくはそれを生み出すアーティストにはある種の普遍性が備えられていると思っています。
つまり、本物ってことです。
では、何がMy Little Loverのどの部分が本物なのか。
私はなぜこんなに好きになったのか。
結論からいうと、ボーカルのAKKOさんの人柄が良いことと、そのAKKOさんのことを思って小林武史さんが楽曲を制作していること、だと考えています。
まず、ボーカルのAKKOさんについてです。
私は一目見た時に、ああいい人なんだなと思ったのです。
動画サイトで歌っているところを見て、一瞬のうちに思った。
そう思ってしまった。
純粋さ、天真爛漫さを感じた。
そこに何かいやらしいものを感じなかったのです。
こんなボーカルが歌えばそれは良い曲になるわなと思いました。
AKKOさんのことをもっと知りたいと思った私は彼女の著書を購入しました。
文章からAKKOさんの人柄が伝わってきませんか。
明るさ、ひたむきさ、そして純粋さ。
文章というのは面白い。
本当に人が出る。
私は博士2年であり、学年でいえば研究室でほぼトップです。
ですので、ありがたいことに後輩の方々の資料を添削させていただける機会が多いです。
今年は特に、嬉しいことに添削が多かった。
添削するたびにやっぱり文章って面白いと感じます。
どこまで仕上げてから見せるのか、言葉の言い回し、文章の構成、行間の整え方、パワーポイントならフォントの選び方や配置、縮尺とその全てがその人を表しているように思います。
内容に個性はないけど文体には個性があるのです。
意味に個性はないけど形には個性があるのです。
また、AKKOさんには直観に素直に従う姿勢が見られます。
情に従うといってもいい。
ちっともおもしろくないのところ、いいですよね。
研究においてもまず自分が面白いかどうかが大事だと思っています。
だって、自分が面白いと思ってないのに、他人が面白いと思うわけないじゃないですか。
そういう研究には漠然とした悲壮さを感じるだけです。
それか、無機質なリザルトの存在をただ見つめるだけです。
そして、ここかもしれないという確信。
字面だけ見たら確信とはいえないかもしれないですが、心中は確信だったんじゃないかなと思います。
何かに突き動かされるように、大きなものを感じてこの世界に入ったんじゃないかなと想像します。
私が見るに、何か自分の情ではない別の軸で様々な選択をしている人が多いように思います。
その軸が初めから与えられたものと、もはや気づいていないことすら多い。
このAKKOさんの選択は自身の情に従っている気がして、純粋だなと思ったのです。
そして、楽曲はこのAKKOさんのことを思って小林武史さんが制作している。
人のことを思うという行為も純粋そのものですよね。
しかも、小林武史さんはAKKOさんもいうように泣く子も黙る大プロデューサー。
そんな人が純粋に善い人をイメージして作れば良い曲になるに決まってます。
純粋の二乗です。
そして、私はここに提供曲の良さを見出しました。
この誰かのことを思うという行為。
これが提供曲の良さだと思います。
最近驚いたのが、小泉今日子さんの『木枯らし抱かれて』です。
この曲はTHE ALFEEの高見沢さんが作詞作曲して小泉今日子さんに提供した曲です。
THE ALFEEもセルフカバーしているので、私はそっちばかり聞いていた。
しかし、ある日たまには小泉今日子さんバージョンも聞いてみるかと思い立ち、いざ聞いて見るとびっくり。
まさに、小泉今日子さんの曲だったのです。
本当にピッタリだと思った。
不覚にも最後のサビの部分で泣きそうになってしまった。
これが、人を思うということかと思い知らされた気分になりました。
小泉今日子さんのイメージと歌詞とメロディーが完全に同化している。
全てが調和していると思いました。
これをMy Little Loverにも感じるのです。
そして、明確に現れるのがAKKOさんの人柄。
それが私は好きです。
My Little Loverの曲にはAKKOさんが作詞作曲に携わっているものもあります。
これは、『めぐりあう世界』という曲で作詞をAKKOさんと小林武史の二人で行なった曲の様です。
そして、上に示したのはAメロとサビの部分。
これは私の完全に予想なのですが、おそらくAメロはAKKOさんが書いていて、サビは小林武史さんなんじゃないかなと思っています。
Aメロはなんだかリアルすぎる。
これは流石にAKKOさんじゃないかと思いました。
そして、サビはリアルというよりはAKKOさんのイメージにピッタリすぎると思った。
だからおそらく小林武史さん。
自身の情と、本当に外から見た自身のイメージが組み合わさった面白い構成の曲だなと私は思っています。
情への純粋さは良さと何らかの関係があると私は思うのです。
My Little Loverの楽曲は複数の純粋さがクロスするまさに地に足ついたものだと私は思います。
それでは。