週20時間ワークを1年間続けて感じた大切なこと
働き方の実践者であろうと考え始めて2年。フリーランスになり、複業を始め、職種を発明し、キャリアシナリオというアイデアを提案してきました。
最近では新しい取り組みとして、ワーク時間の短縮で何がどうなるのかを検証しています。
具体的には、約1年前から週20時間ワークを実施しています。1日だと4時間ですね。ほんとは1日3時間ワークにしたいところ。
※一般には「週○○時間労働」と表現しますが、響きがイマイチなので「週○○時間ワーク」としています。 Labor と Work のニュアンスの違いも意識しています。
「時間は命」という考え方
こういう働き方は、長時間労働を是とする価値観からは「ふまじめ」に見えるかもしれません。しかし、自分の人生に正面から向き合い、舵を取るための「まじめ」な取り組みです。
「時間は命」なので、その使い方くらいはちゃんと考えたいなあと思うのです。時間が尽きるまでをどう過ごしたいのか。わざとらしく詩的な言い回しをすれば、これは命の使い方に関する話です。
少し急激な動きに見えて参考にしにくいかもしれません。現時点で会社勤めの「ライフスタイル」では実践できないとは思います。
でも、確実に変わっていく流れの中に私たちは身を置いています。そして、会社勤めという「ライフスタイル」は自分の意志で変えられます。
だから、こういう生き方もあり得るのだなと思ってもらえたらと思い、週20時間ワークという実験で感じたことをお伝えします。
1.短いワーク時間に限られた重要なことをする
ワーク時間が短縮されると、短い時間にどれだけの業務を詰め込めるのか、という考えになってしまいそうです。
しかし実は逆で、「いかにやらないか」の方が重要です。多くの些末なことを捨てて少数の重要なことをやるのです。
では、少数の重要なこととはなんでしょうか?私の場合、基準はこの3つにしています。
・情熱
・成長
・報酬
これらの3つの輪が重なる部分の仕事をするというシンプルな基準です。
つまり「1.情熱」を傾けられ、「2.成長」でき、「3.報酬」のもらえる仕事をやることにしたのです。逆に、これらの3つの輪が重なる部分の外側にある依頼とは距離を取るか、どうしたら3つの輪の重なる部分に移動させられるか考えます。
私の場合は、価値提供の仕方は試行錯誤はしているものの、根本的には「対人コミュニケーションによる課題解決」が3つの輪の中心にあります。
余談ですが、「3.報酬」は金銭以外の報酬も含みます。念のため。
2.曜日や時間帯ごとにやることを分ける
たとえ先ほどの3つの輪が重なる少数の重要な業務であっても、4時間のうちに「多くの種類」の業務をするのは避けたほうが良いでしょう。
特定の曜日や時間帯でやることを分けておくのがオススメです。
私の場合、月曜日と火曜日の各14時~18時はある企業の取締役をしています。また、それ以外の平日の14時~18時は私の個人事業である「ディスカッションパートナー」に関連する事業を推進(マーケティングやセールス、フォローアップなどを含む)しています。
特に深い集中が必要な業務と、対面での業務が時間的に隣接している場合、脳の切り替えに負荷がかかり一方の業務によくない影響が出ることがあります。それは避けた方がいい。
ちなみに、仕事の予定がない平日の12時~13時は毎日違う人とランチをしています。人から見ればこれは営業活動とも見れるでしょうが、主観的には楽しみでやっているので、仕事だとは思っていません。
また、同じく仕事のない午前中は読書をしたり、思考を練る時間にしています。
日々は出来る限りシンプルに。入り組んだスケジュールは先の「3つの輪」の外側にある仕事が紛れ込む原因になります。
3.カレンダーには大事な予定を真っ先に入れる
まだ触れていない土日については、家族との時間にしています。たまに仕事の予定も入りますが、出来る限り最低限に抑えています。
また、会食は出来る限りランチの時間帯にして、夜はできるだけ家でご飯を食べるようにしています。
こういった家族との予定は一番最初にカレンダーに入れています。その次に自分の個人的な予定、そして最後に、仕事の予定を入れています。
そうすると、自然と一日のワーク時間が減っていきます。
世にいう「ワーク時間の短縮」はきっと、この「予定の優先順位」をハッキリさせることから始まるのだと思います。自分にとって何が重要か。命を何に使いたいのかを考えるわけです。
家族を重視する人は自然とワーク時間が減っていき、仕事を重視する人はどんどんワーク時間が増えていく。
この場合、「ワーク時間の短縮」というよりは「ワーク時間の最適化」という方がいいかもしれませんね。
短縮されるのは「望ましくない命の使い方をしている時間」です。
「基準」と「シンプルさ」と「優先順位」
先の3つの所感を言い換えれば、働き方と生き方に「基準」と「シンプルさ」と「優先順位」を持ち込もう、ということです。
この3つの原則でワーク時間は最適化され、さらにそれらを維持することで理想のワークスタイルを維持することができる。
自分自身で実践しながら、そう感じています。
そして、これらを実現するために必要な考え方やスキルを1つだけ挙げるなら「人生に対するリーダーシップ」だと言えます。
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