理想と現実の「ギャップ」のチカラが人を動かす
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人は成果の分かりやすい短期的な活動に、時間、集中力、お金、といったリソースを使ってしまう傾向にあります。
しかし、理想の仕事を創ったり、理想のライフスタイルを獲得したりすることは、短期的な活動では実現できません。
成果の分かりにくい長期的な活動にリソースを振り向けなくてはいけない。
そのような長期的な活動に取り組むに必要なことはなんでしょうか?
それは
理想と現実のギャップ
です。
ギャップ駆動で行動に移す
もし理想がなければ、ギャップもありません。
ギャップがなければ、そもそも現状を変える必要が感じられず、惰性で過ごすことになります。
最近の世の中は惰性で過ごすことのリスクが大きくなっています。複雑に変化し続ける環境との相対速度がマイナスになり、気がつけば置いてけぼりを食らうことになるからです。
反対に、理想を持っていれば現実とのギャップが生じます。これはこれで苦しいものです。だからこそ、その不快感を解消するためにギャップをなんとかして埋めたくなる。そのためには、それまでとは違う行動を取るしかないのです。
私がメンタリングやコーチングをするときに「理想」について話し合うのには、こういった理由があります。適切な「理想」は「行動」を変える。
あなたが本当に追求したいと思える理想であれば、どんなものでも構いません。時間の自由を手に入れる、大金持ちになる、有名になる、幸せな家庭を築く。価値観の数だけ、様々な理想があるでしょう。
しかし、なかには不健全な理想も見受けられます。
不健全な「理想」の種類
理想にはいくつか種類があります。当人のアタマの中では同じように感じられますが、区別することでより有意義な活動に時間というもっとも貴重なリソースを使うことができます。
ここでは特に、取扱い注意といえる不健全な理想を2つ挙げてみます。
1.変えられない事柄に対する理想
:変えられない事柄について理想と現実のギャップを感じるのは辛いものです。どんなに変えようとしても成果が得られず、無力感に陥り、ほんとうは変えられるはずの事柄についてさえ理想を抱くことができなくなります。
2.与えられた理想
:テレビで見た、両親に言われた、友人から聞いた。そういった影響を受けて与えられた理想があります。しかし、それは「あなたの」理想ではありません。他者の価値観に振り回されないよう、落ち着いて考える時間が必要です。これらの不健全な理想を避け、あなたが心から望む理想を見つけるのがよいでしょう。
「理想の種類」という発想は経営やマネジメントでも活用することができます。業界構造は変えられなくても、業界内での「理想」のポジションを追求する。上司の理想を部下に押し付けるよりは、部下の「理想」に耳を傾けてみる、といった考え方です。
「理想」のチカラを引き出す方法
理想を書き出したり、語り出したり、何かしらの形で外に出すことで、理想のチカラを最大限引き出すことができます。アタマの中にある曖昧なイメージに具体的な輪郭を与えましょう。
特に「もし理想が実現したらどうなるか」を具体化するのが良いと思います。自分自身や周囲との関係、働き方や生き方がどうなっているかを想像するのです。
理想が具体的であるほど、現実とのギャップがありありと見えてきます。それはあなたにとっての羅針盤です。指し示す方向に一歩踏み出すモチベーションを与え続けてくれます。
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